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雷と豪雨のあとのご褒美 [ギアナ高地]

ボートはチュルン川を快適に下っていく。
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アウヤン・テプイの壁から滝がさかんに落ちている。
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こちらにも滝が。なんか、悪い予感。どこかで大雨が降っているのではないかしら。お天気も曇ってきたし・・・
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あそこもテプイから放水している。テプイの台地に雨が降ると、水を吸収する土壌がないので、一気にテプイの下に向かって流れ始める。
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午後の光が壁にあたりはじめて、ちょうどいい時間なのに。
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奇妙な山・・・と観察するまもなく、
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あっというまに雨が降り始めた。雨の予感はあったが、いきなり降り始めたのだ。しかも、今度は雷まで鳴っている。
ゴアテックスの雨具上下を着ていたから、よかった。雨が当たらないようにリュックをかかえて顔を下に向ける。

雷の大音響がカラオ川の谷間に響き渡る。アウヤン・テプイの絶壁が、雷鳴をはねかえして実際よりも大きく聞こえることもあるだろう。
雨は、往きに出会ったのよりもっとひどい。
雷がボートを直撃しないことを祈った。

30分以上の間、激しい雷と豪雨は続いた。このような状況の中で逃げ先がなく濡れっぱなしというのは初めての経験だ。

雨が少し落ち着いたころ、マユパの早瀬に着いたので、全員、ボートを降りて歩き始めた。
往きもそうだったが、マユパの早瀬は、危険なので、観光客を乗せて、ボートで通行することは禁止されている。

雨の降る中、ビーチサンダルで40分ほど歩いた。傘などさすことも思い浮かばないほどボートで濡れていたから雨は気にならなくなっていた。カメラはビニール袋に入れてリュックにしまっているから、ただひたすら歩く。10cmを超える深さの水たまりもあるが、避けてもいられなくて、とにかく真っ直ぐ歩く。歩くことだけに専念したのもなかなかできない経験だった。

廃屋が見えてきたころ、雨は止んだ。ボート乗り場はもうすぐだ。
この廃屋は、マユパの早瀬を歩く中で、1軒だけの家なので目印になる。
廃屋の窓に巨大な蜂の巣が見える。
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ボートに20分ほど乗って降りたのは、アナトリー島というところだった。往きのボート乗り場ではない。

アナトリー島はカラオ川がカナイマ湖に注ぐ入口のところにある。

そこは息を呑むほど、澄み切った景色がひろがっていた。雨のあとなので、空気が澄んでいたからだろうか。
遠くにテプイが見える。
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エンジェルフォールに行くときも、豪雨に会い、ようやく雨が止んだと思ったときに、エンジェルフォールが姿をあらわした。あのときも、豪雨に打たれた後だったので、ようやくたどりついた、という安ど感がエンジェルフォールを見た感動を一層大きくしたのだった。

帰りも雷と豪雨で、この世の終わりかと思うほど怖かったが、雨が止むと、太古から続いているような静けさに包まれた景色が広がっていた。
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この風景は、全身びしょ濡れになってたどりついたご褒美かもしれない。
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