まだまだあるベネズエラの絶景 [ギアナ高地]
飛行機は、中世の城壁のようなアウヤン・テプイを抜けていく。
チュルン川はテプイの谷間を抜けたあたりでカラオ川に合流するはずだ。
写真の川がどちらの川かは判別できない。だが、ボートで往復した川であることは確かだろう。
ここを川に沿っていくと、カナイマに出るが、飛行機はこの辺で、プエルトオルダスに向かう。
下界の様子が、今までとは様相が違ってきた。
まず、川の色が違う。テプイから流れてくる川は、ブラックウォーターと言われる黒っぽく見える水が流れている。ところが、今見えている川は、泥の色だ。
小さい川のようだが、氾濫したのか、流域に湿地帯らしい水たまりや池がある。
拡大してみても、人が住んでいる気配がない。
川の泥の色、コバルト色の池、水が干上がった砂地、森などが入り交ざった風景は、キャンバスに絵を描いたようだ。
しばらくすると、今度は息を呑むような素晴らしい景色が広がってきた。
大きな湖に島や半島が複雑に点在している。道路も民家も見える。それに、また火事だ。
拡大してみると、結構広い範囲で燃えている。これもペモン族が火を放って野焼きをしているのだろうか。
戦国合戦の図でもみているよう。
火事さえなければ平和な美しいところなんだけど。
水量が少ないためか、湖の底の砂地が露出していて、それがまた絵のようだ。
こんなに美しいところは観光地に違いないと思って調べてみたが、湖の名前すらわからない。でもグーグルマップを丹念にみていくと、〇〇公園、と書いてあるところがいくつかあったから、地元では景勝地なんだろう。
ここの位置は、ギアナ高地をぐるりと回って流れてくるカロニ川がオリノコ川に合流する手前になる。地図で見る限りでは、カロニ川の川幅が大きくなって湖になっているようだ。
カロニ川は、ロライマ山やグラン・サバナの滝からの水や、エンジェルフォールのあるアウヤン・テプイの滝から流れてくるカラオ川の水が注ぎこむ川だ。言ってみれば、ベネズエラでのギアナ高地に降る雨を全部集めた川なのだ。
ギアナ高地はガイアナやブラジルにもまたがっており、ブラジル側のギアナ高地で降った雨は、アマゾン川に合流していく。
島になっているところを拡大してみると、水量が多くなっても水没しないところは、草地になっていて、木も生えているが、木のないところで赤っぽくみえるのは、砂地だと思う。水量が多い時は水没するのだろう。車が走った後も見える。
旅行ガイドブックの「地球の歩き方」をみても載っていない。ネットで検索してもよくわからない。
あるいは、地上では空からみるほど美しくないのだろうか。
写真手前は砂地、向こうのほうの緑は、水量が多いときも島を形成しているところだろう。瀬戸内海と同じようだ。
えんえんと続く半島や島。
ちょっと緑が濃い半島を拡大してみると、はっきりと道路がある。民家はみえない。
カナイマからエンジェルフォールを回って、プエルトオルダスまでの間、思いがけない絶景を30分ほど楽しんだ。ここは地上を4WDで走ったり、ボートで回ったり、泳いだりできそうだから、行ってみたいものだ。
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