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エンジェルフォールを見に行く [ギアナ高地]

ベネズエラに世界最大の落差 979 m の滝、エンジェルフォールがある。
あまりにも落下距離が長すぎて、流れ落ちる水は、途中で霧になってしまい、滝壺がないという。
その水は、ロストワールドとも呼ばれる、現世とはかけはなれた卓上大地から流れてくるという。
これはぜひ、行かなければならない。

写真は、エンジェルフォール。
下から見上げているので、滝の落差が1kmもあるようにはみえない。
山のてっぺんから滝が流れてくる光景は、不思議だ。
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羽田からロサンゼルスを経由、パナマシティへ [ギアナ高地]

羽田発、ロサンゼルス往きの飛行機は、深夜の0時半に飛び立った。
南米にいく飛行機はいつも真夜中に出発する。
羽田から海外に出発するのははじめてなので、お店をひとめぐりしてみたが、成田とほとんどおんなじだ。
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飛行機に乗り込むと、しばらくして食事が出るが、深夜の食事は胃腸をおかしくするのでパス。
窓際席に座れたが、外は真っ暗でなにもみえない。丑三つ時に起きていたのは数年ぶりではないか。
10時間以上のフライトはくたびれる。ようやく外が明るくなってきた。
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朝が来た、と誰でも思う。
だが、これは夕方の光だった。

飛行機は高度を下げ、ロサンゼルスの町がすぐ下に見える。
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ロサンゼルス空港に到着したのは、夕方の午後7時過ぎ。
深夜に羽田を出て夕方のロサンゼルスに到着だから、頭が混乱する。
空港には虹が出ていた。これは幸先がいいネ。
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そうそう、あのドーム、前に来た時も見えた、ロサンゼルス空港のシンボルマーク。
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ロサンゼルスではトランジットにもかかわらず、徹底的な入国検査を受ける。これに時間がかかるのだ。
アメリカを経由しないで南米に行く方法はないものかといつも思う。
指紋を取られ、靴をぬいでバンザイ状態でレントゲン撮影みたいなことをする。英語でどこへ行くのか、などと質問される。どこへ行こうと私の勝手でしょ、などと英語では言えないのでジョージタウン!!と叫ぶ。
今回は手荷物は開けられなかった、ラッキーかな、開けたら検査官のほうが卒倒するくらいにごちゃごちゃなのだ。

で、ロサンゼルスから次の寄港地であるパナマシティに向けて飛び立ったのは、深夜24時近く。
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このフライトは6時間ほどのはず。
でしばらくすると、空が明るくなる。これは、夕方なのか朝なのか。
深夜に羽田を出ると夕方のロサンゼルスに着く。
この伝でいくと、深夜にロサンゼルスを出ると、夕方のパナマシティに着くのだろうか。
そんなことにはならなくて、どうやら朝らしい。
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この飛行機の食事はおいしかったのだけど、どうも朝食らしいので、アルコールは飲まないままになってしまった。
飛行機ではワインを飲むのを楽しみにしているのだが、今回はタイミングを失したままになっている。
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この光は朝そのものだ。
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大きなビルが建っている。もうパナマの空港に近い。
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飛行機が高度を下げていく。
海には大きな船がいっぱい。パナマ運河の通航を待っているのだろうか。パナマ運河が見えないかと見ていたのだが、どうやら反対方向で見えなかった。
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茶色く濁った海は、岩礁に沿って波立っている。不思議な光景だ。
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陸地からマングローブの根が伸びているのが見える。
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これは河口。
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熱帯雨林が広がっている。IMG_0186w.jpg

窓からの景色に見とれているうちにパナマシティ空港に着いた。
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ここからまた飛行機に乗らなければ南米には到着しない。なんて遠いのだろう。


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ガイアナのジョージタウンに到着 [ギアナ高地]

はじめて降り立ったパナマ。
パナマ帽なんて売っているお店もあったけど、他の空港とそんなに違わない。
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と思ったら、教会があった。どこかの空港で、イスラム教信者のためのお祈りの場所がある空港もあったけど、キリスト教の教会がある空港は、はじめてみた。
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パナマのトランジットは簡単だった。
また小さな飛行機に乗る。今度の行き先は、ガイアナの首都、ジョージタウンだ。
パナマシティの住宅がみえる。
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多分コロンビア上空を通過中だと思う。川や池、沼地のようなものが点在している。今回のツアーの添乗員さんは、コロンビアに行ったばかりで、すごくいいところだと宣伝していた。
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機内食のフレンチトーストは、なかなかおいしかった。パンがついている。
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道路や川が入り組んだ大地はどのあたりだろうか。ベネズエラの町なんだろうけど建物がみえない。畑かな。
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川の扇状地に村ができている。ベネズエラのオリノコデルタかな。
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大きな川はガイアナの川かなぁ。
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道路のない森林地帯。もうガイアナだろう。
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飛行機の高度がどんどん下がっていく。
熱帯のジャングルを流れる川。水は濁っていて川岸がない。こういう川は日本ではみたことがない。空港に近いところだと思うが人家も道路もない。
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ジョージタウンに無事着陸。
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あら、女性の係官!!
カッコイイ。
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やっと最初の目的地に到着した。
ここは赤道からわずか6度ほど北のガイアナ空港の建物。時刻は午後2時。
熱帯の陽射しがなぜか心地よい。
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乗ってきた飛行機。
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建物は、空港。手前のバスにこれから乗り込む。
ようやく旅行がはじまる。
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今回のツアーはガイアナからブラジルを通過してベネズエラに入る。
ツアー参加者10名ほどに添乗員で約2週間過ごすことになる。

ギアナ高地はガイアナ、ブラジル、ベネズエラの3国にまたがっている。ギアナ高地をぐるりとひとめぐりすることになる。エンジェルフォールは、ギアナ高地の奥深くにあるのだ。
ギアナ高地に行くのに、ガイアナから入るツアーは、今回参加したものだけではないかしら。
そもそも日本からガイアナに行くツアーなんて聞いたことがない。「地球の歩き方」をみてもガイアナはわずか2ページ分の紹介しかない。

ギアナ高地は日本では今、旬のツアーだが、ほとんどはベネズエラのカラカスから入っていく。
だが、ギアナ高地の全容を理解しようとするとギアナの英語読みであるガイアナを国名とする国にもいくべきではないだろうか。というのが、今回のツアーコース参加の理由だった。


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観光地化されていないガイアナ [ギアナ高地]

ガイアナの国際空港からは小さなバスでホテルに向かう。
15分ほどでホテルに到着するというアナウンスがあったにもかかわらず、1時間近く走っても到着しない。ガイアナ観光ははじめてという添乗員さんも「これがガイアナです」というばかり。
日本人だけでなく、他の国の人もガイアナまで観光でやってくる人は少ないのだろう。現地ガイドさんは張り切っているのだが、不慣れな様子。
だが、バスから見える風景は、物珍しくて、時のたつのを忘れるほど。バスがホテルに着かなくてもまったく気にならない。

ガイアナというのは水が多いところという意味の現地語なんだそうで、このあたりは2階建てになっているが、1階部分は水没する危険があるので、高床式にするためのものだったそうだ。ところが、近年、治水が良くなったせいで、洪水が減り、1階にも部屋を作るようになったそうだ。

子どもたちの制服がこざっぱりしている。
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バスを待っているのかな。
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1時間ほどたったころ、突然、明日の観光予定だった浮橋を、ちょうど通り道際にあるので、先に観光したいのだが、という提案が現地ガイドさんからあった。
その浮橋はガイアナが誇りとするものらしい。
全長1851mのデメララ・ハーバー・ブリッジをこれから渡るという。
今、渡っているところ。
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ガイアナの地図を見ると、橋は1978年に作られたこれしか見当たらない。
海のすぐそばのデメララ川河口は幅が800mほどもあって橋を作るのも大変だとは思うが、橋がないことによる不便ははかりしれないものがあるだろう。最近、中国の協力で橋の建設が検討されているらしい。

また中国が出てきた。中国の協力によりという言葉、海外に出るとよく聞かされる。

今まで橋がなかったということは、船による運搬が主流だったということで、浮橋は、今も船を通すために1日に1回、開口するそうである。
その開口部はこの辺。
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バスは橋を渡りきると、Uターンをしてまた橋を渡り始めた。なんと、橋を眺めるビューポイントなんてものはないそうである。行って帰るだけ。バスが停まってくれなきゃぁ写真も撮れないじゃないのさ。だけどここは交通量の多い道路だから停車するわけにいかないという。

バスで橋を渡るだけという観光のおかしさに、みんなで笑いこけてしまった。なんか素朴ですねぇ。
橋が観光資源になるなど考えもしていないんだろう。
日本人がみたいというから渡ってみた、という感じ。

少し離れたところにバスが停車できるスペースを作り、橋の写真を撮るために降りてきた観光客相手におみやげを売ったり、レストランを作れば、風光明媚だし商売になると思うけど。
逆にみると、普段私たちが観光としてみている風物は、厚化粧をほどこされているのかもしれない。

さて、バスは町のにぎやかなところに入っていく。なかなかきれいな町ではないか。
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子どもたちの制服がバラエティに富んでいておもしろい。日傘をさしている子どももいる。女子中高生の髪型は今はやりなんだろうか、頭のてっぺんでおだんごを作っている。髪はちじれていないし、肌の色は褐色だ。ペルーでみたインカの末裔の風貌とはまったく異なる。
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あら、このおじょうさんたちも頭におだんごを作っている。
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ホテルに到着するなりベッドで横になった。もう2日間以上横になっていなかったのだ。
夕食はホテルのプールサイドの見えるところで。
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粉チーズがいっぱいのっかったレタスがおいしかったこと。
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ビールもおいしく、焼いた鳥もも肉もおいしい、こういう時間は最高。IMG_0265w.jpg


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ガイアナがイギリス領だったころの建物 [ギアナ高地]

ガイアナでのはじめての朝、快晴だ。
ホテルの部屋から赤と白の縦じまの塔が見える。後でわかったのだが、これは灯台だとのこと。昨夜にぎわっていたホテルのプールサイドはひっそりとしている。
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朝食の前にホテルの敷地内を少し歩いてみる。
お、結構立派な外観ではないか。
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庭の花もきれい。
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これなんだっけ。
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朝食はビュッフェスタイルで、ついついあれもこれも盛ってしまう。目の前で焼いてくれたオムレツが特においしい。
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ホテルの端まで行って窓の外をみるとビーチが広がっている。だれもいない。大西洋なのだ。
海外では朝の散歩が楽しみのひとつだったがチリの小さな港町で野犬6~7頭に囲まれてふるえあがって以来、気を付けているので、散歩は取りやめにした。
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さて、今日は、日本からの飛行機を2回も乗り継いだ長旅をいやす日になっている。
ジョージタウンの町をのんびりと見て回る観光だけだ。

まずはじめは、シーウォールからはじめるとのこと。なに?シーウォールって海の壁、つまり岸壁のことじゃないの。

ガイアナとは水の多いところという現地語らしいから、やはりジョージタウンは、海水との戦いも重要なことなんだろう。

海岸には、日本の堤防にくらべると、はるかに低い堤防が築かれていて、公園風に整備されている。
下の写真の手前のビルは、泊まっているホテル、その向こうもやはりマリオット系のホテルだ。
ガイアナには観光客はほとんど来ないらしく、ガイアナのホテルといっても大きなものは、こんなところなんだろう。IMG_0279w.jpg

次は、瀟洒な洋館めぐり。

ガイアナは16世紀終わりにオランダの植民地になったが、19世紀はじめにはイギリス領になっている。だからイギリス領ガイアナと呼ばれ、町の名前もイギリスの王の名前にちなんでジョージタウンと呼ばれるようになった。ガイアナは南米で英語が公用語となっている唯一の国である。

木造の建物は、イギリス領だったころに建てられたものだ。これはレッドハウスと呼ばれている。
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窓の形がおもしろい。デメララウィンドウと呼ぶそうだ。デメララとは、デメララ川という川もあるから地域の名前なんだろう。
赤道に近く、年中暑いので、窓は日よけでもあり、下に向かって開いている。その下の方に、北米から取り寄せた氷を置いてクーラーにしていたそうだ。ものすごくぜいたくな暮らしをしていたのだ。

レッドハウスの庭に咲いていたキョウチクトウ。IMG_0281w.jpg

火炎樹が良く似合う。
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ガードマンのいる家も。
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こういう建物がずらっと並んでいて、高級住宅街のようにみえるが、そうではなくて、公的な用途につかわれているらしい。
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さて、次は水門をみせてくれた。日本にもよくあるやつなので、うっかり写真を撮らなかった。
ジョージタウンは海抜が低く、というか、海と同じ高さなので、高潮被害が多いらしい。水門も重要な設備なんだろう。
大きな川もあるが、小さな川が何本も海にそそいでいるので、それは水門でコントロールしようということだろう。
肝心の水門を撮らないで、水門から見える海の風景を撮っていて、我ながら笑ってしまう。タイヤをいっぱいくっつけた船がもの珍しかったのだ。
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海水の泥にはムツゴロウがいた。
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水門で魚釣りをしている子ども。竿はなく紐だけで釣っている。
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また、バスに乗って次の観光に向かう。
バスからは、まだ多くの木造建築が見える。
これは看板からすると文部省にあたるような機関の博物館みたいだ。
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これは看板を読むと図書館らしい。
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ガイアナの観光情報は日本にはほとんどないので、事前勉強をしてこなかったせいか、何を見ても目新しく、興味がつきないので、時差ボケどころではない。


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木造の教会では世界最大のセント・ジョージ教会とセント・ジョージ高等学校 [ギアナ高地]

ガイアナのジョージタウン観光、次はセント・ジョージ教会。
教会の前でバスを降りたが、教会の前の建物のまわりにいる子供たちに目を奪われた。あの建物は学校だという。
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セント・ジョージ・ハイスクールと書いてある。今、お休み時間なんだそうだ。IMG_0303w.jpg

高校生といってもかわいいものだ。
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女子高生もいる。やっぱり髪の毛をおだんごに巻いている。
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お目当てのセント・ジョージ教会は、そのむかえ側にある。高校の名前と教会の名前が同じだ。
木造の教会では世界最大だそうだ。1894年に完成している。英国国教会に属している。
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教会の中に飾っている花もトロピカルだ。
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石造りの教会に比べると素朴な感じがする。
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天井も木で組まれている。
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パイプオルガンは角に出っ張っていて90度に置かれているが、これでひとつなんだそうである。とても立派だ。
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ステンドグラスも木枠にはまっていてヨーロッパのとは印象が異なる。
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教会の前を歩いていたお姉さん。日傘をさして赤ちゃんを抱いている。
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子どもとお母さんかな。
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さて、またバスに乗って、次なる観光はマーケットだ。
マーケットのだいぶ手前でバスから降りて歩いていく。道に沿って立派な木造建築が並んでいる。

シティ・ホール。
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ジョージタウンは、オランダ領だったころは、アフリカから奴隷をつれてきて街づくりをしている。
その後、イギリス領になると、イギリスの植民地だったインドや中国から労働者を連れてきている。
だからガイアナの人種構成は、インド系が多く44%を占めている。黒人は30%、混血17%、先住民族は9%に過ぎない。

90%がインド系と黒人だから、高校生たちの肌が褐色ばかりだったのだ。
同じ南米でもインカの末裔が多く住んでいるペルーやボリビアとは、まったく異なる国だということがよくわかる。

これは高等裁判所。
1887年5月に完成している。前庭の像は、ビクトリア女王。
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人種構成や建物など、なにを見ても植民地時代の名残が色濃く残っている。やはり実際に足を運んできてみないとわからないものだ。インカ帝国の面影はどこにも残っていない。


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ガイアナで一番大きなマーケット [ギアナ高地]

さて、次の観光は、ガイアナで一番大きなマーケットだ。

どこの国に行っても、その地元のマーケットを探検するのは、大きな楽しみだ。
マーケットの名前は、スターブルークという。スターブルークというのは、イギリス領になった1814年以前のオランダの植民地だったころの街の名前だった。ジョージタウンの街の名前はイギリス領になってスターブルークから変えられた。オランダ語のスターブルークという名前がマーケットの名前として残っているのはおもしろいことだ。

時計塔のあるマーケットの建物の前は、バスの発着所であり、商品を積んでくるトラックも混じって、車と人であふれている。
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マーケットの向かい側もお店が並んでいる。
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ガイアナのジョージタウンは治安が悪いとガイドブックやネット情報などで読んでいたので、肩からぶらさげた貴重品をしっかり抱きしめて、マーケットの中に入って行ったが、それは杞憂だった。マーケットのまわりや、中も平和そのもの。
商品を買い求める地元のお客さんやお店の人でにぎわう中で、私たち日本人ご一行様は、ちょっと異質で目立ったかもしれない。
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日常で使う衣類のお店。
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生地屋さんの前には、小物類のお店。蚊帳も売っている。
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かわいい子供服、子どもに着飾らせて大切に育てている様子がうかがえる。
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ここは熱帯。年中暑いからサンダルは日常の履物なんだろう、ずいぶん凝った飾りが皮にほどこされている。
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貴金属にスマホのお店かな?
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女性用アウター衣類。
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肉屋も何軒か並んでいる。豚肉と鶏肉が多かった。豚肉を食べないイスラム系が少ないことがわかる。
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インド系、黒人、白人と人種のるつぼみたいな店頭。
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この通りはちょっとおしゃれなムード。
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大きな屋根の中に何本もの通路が走っていたスターブルークマーケットを出ると、熱帯の明るい青空がひろがっていた。
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バスまで歩いていく間にも立派な木造建築が並んでいる。
これは、ガイアナ議会。65名の議員で構成されているとのこと。
庭にクリミア戦争で使われたというカノン砲が置いてある。だけど、なんだってロシアのクリミア半島から南米まで持ってこられたのだろう。しかもガイアナという独立国家になっても議会場に飾られているというのはどうしたことだろう。
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近くに咲いていた白いキョウチクトウみたいな花。葉っぱからすると違う種類のようだけど、熱帯の青空によく似合う。
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ガイアナの人口は約76万人(2003年)、これに近い日本の自治体は練馬区で72万人である。
ジョージタウンの人口は、21万人なので、ガイアナの人口の28%にあたる。つまり、ガイアナの人口はジョージタウンに集中しているということだ。
ガイアナの国土面積は日本の約6割弱、だいたい半分である。
日本の半分くらいのところに練馬区ほどの人口が住んでいる、ということになる。
スターブルークマーケットは練馬の商店街と考えればわかりやすいのだろう。

世界最大の木造教会であるセント・ジョージ教会は、イギリス国教会なのだが、ガイアナの宗教の中で、イギリス国教会は、わずか7%ほどを占めるに過ぎない。一番大きいのは、なんとヒンズー教の28%である。続いてプロテスタント、カトリックときて、イスラム教が7%となっている。
イギリスの植民地だったインドやパキスタンから連れてこられたサトウキビ農園や砂糖工場の労働者の末裔がガイアナの主たる人種であり、したがって宗教もヒンズー教が主になっている。

人種も宗教もごちゃまぜの植民地時代を引き継いだガイアナという独立国家の将来像を描いて、国民を引っ張っていくのは、大変だと思うが、着実に歩いているように思われる。


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マナティがいた [ギアナ高地]

ジョージタウンで一番にぎやかなスターブルークマーケットを見学して、次は、1763モニュメントを見に行く。
1763年に奴隷解放のために反乱を起こした指導者クフィーの像を1763モニュメントと呼んでいる。ガイアナでは英雄らしい。
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公園のような広い敷地。
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まわりにはハスの花が咲いている。
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これがガイアナの英雄、クフィーの像。ハスの花に囲まれてお釈迦様みたいだ。
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黒人の奴隷解放といえば、米国のことと思っていたが、ガイアナもアフリカから奴隷を連れてきていたのだ。今も黒人は30%もいる。

道路の反対側をみると荷馬車が走っていた。
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私たちの観光バスは今度は、植物園に行くという。そこにマナティがいるんだって。動物園ではなくて植物園にマナティだなんて、なんだかはなしがよくわからないけど。
バスから見える建物は本当にきれい。これも公的機関に使っているのだろう。
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さて、植物園に着いた。中に入るのではなくて入口手前の池にマナティがいるという。半信半疑だ。
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それより池の前の木に見慣れない花がついているのをみているほうがいい。
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羽子板の羽根のような花がびっしり咲いている。これはなんだろう。
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近くの木には、大きなマメのような実がぶらさがっている。黄色い花も咲いている。
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木ばかり、見ていると、池のほうで歓声があがった。
マナティが水から顔を出しているではないか。
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人間が手をたたくと寄ってくる。口をあけて、人間の手から草を食べている。とても人間に慣れている。
マナティを見たのは、初めてではないだろうか。
誰でも入れるこんな池でよく生きながらえているものだ。
4,5頭くらいいたかしら。

で、植物園はこれで終わり。熱帯の植物が見られるか、と楽しみにしていたが、それは観光コースには入っていないようだ。が~っかり。

次は、昼食。中華レストランで日本の中華と変わらないランチメニューのようなものを食べた。
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なんで、ガイアナにまできて中華なの、と思うのだけど、ここはイギリス領だったころ、インド人や中国人を労働者として連れてきていたので、食事というと、インド料理や中華料理になるらしい。イギリス領といってもイギリス人は少なかったから、イギリス料理にはならないのだろう。
そうはいっても現在、華人は0.2%しかいない。にもかかわらず、中華料理が幅をきかせている。
どこに行っても中国人のパワーはすごいですね。
ちなみに白人の比率は0.06%だから、本当に少ない。

のんびりとお昼を食べたら、あとは、マングローブ再生センターを見学するだけで、本日はおしまいとなる。長旅の疲れをとる日なのでゆったりしているのだ。

車は左側通行で日本と同じだ。イギリス領だった名残だ。
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マングローブ再生センター [ギアナ高地]

マングローブ再生センターはこの建物の中にあった。
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この建物に下の写真の看板もあった。
ガイアナ女性リーダーシップ協会といった感じかな。頑張ってますね!!!
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ガイアナでは飛行場やこのマングローブ再生センターのような公的なところで、女性をよくみかける。女性登用の意識はかなり浸透しているようにみえる。

この建物の中で、マングローブ再生に対する取り組みを熱心に説明してくれる。私たちが、マングローブ再生を研究している視察団とかODA視察団だと思ったのかしら。スライドを用意して、本格的なプレゼンテーションだ。説明してくれたのは、インド系の素敵な女性だった。

かつてガイアナの海岸はマングローブに覆われていたが、都市開発などでマングローブが伐採され、そのために海岸浸食が進んでしまったそうだ。

建物の前の庭には、スターフルーツが実っていた。果物屋の店頭では見かけるが、実際に木になっているのを見たのは、みんなはじめてなので歓声があがる。
ここの人たちは、日本人が喜んでいる意味がわからないだろう。スターフルーツがぶらさがっている光景などガイアナでは日常のありふれた風景なのだ。
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私たちご一行さまは、荷馬車を改造したような観光馬車に乗って、これからマングローブのある海辺まで行くという。馬に木枠をはめて後ろに荷車をつなげてあり、その上に固定されている椅子に座っている。
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道路は舗装されていないので、馬車はゆっくりと走る。この速度があたりを見渡すにはちょうどいい。

護岸工事がされていない水辺は、ゆったりとしていていいですねぇ。
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しゃれた住宅が並んでいる。
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よくみると、2階建てになっているが、1階は、住まいではなく作業場とか物置などになっているところが多く、1階が水没することを前提に建てられている。
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家を垣根で取り囲んでいるのは、日本と同じだ。
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ここは看板からすると、幼稚園かな。小さな川を渡る橋がかかっている。
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本当に水の多いところだ。
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鶏はよくみかけたが、牛はあまりいなかった。でも道路を横切る牛で、バスが停まったことがあった。
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ほどなく、マングローブの生い茂る海辺にやってきた。
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ここで、素晴らしい鳥をみた。それは・・・・・・・


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オレンジ色に輝く鳥がいた [ギアナ高地]

海に張り出すマングローブの木にオレンジ色の鳥を発見した。
ショウジョウトキというらしい。漢字で書くと猩猩朱鷺、たぬきばやしの猩猩寺と同じだ。猩猩とは赤いものを指す日本語だ。ということは日本にも棲息しているのか、と思ってしまう。

調べると南アメリカの北部の沿岸部に分布する、とある。え~~、とすると野生では、ここガイアナ付近にしかいないということ!!!
すごいものに出会ったものだ。

こんなに鮮やかな赤い鳥をみたのははじめてだ。
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ショウジョウトキのトキコさんが、なにやら、おはなししていたのでの翻訳して記録した。あってるかな。

「あら、呼びました?」
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「これから出かけるので忙しいのよ、またにしてね」
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「トキオく~~~ん、お待たせ!!!」
「日本人がよってたかって呼び止めるものだから遅くなっちゃって・・・・・」
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「そんなにむくれないでよ、急いできたんだから」
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「日本人のみなさま、しばらく静かにしてくれません??」
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「トキオくん、もう静かになったから出ておいでよ~~ん」
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トキコさんのつぶやき記録は終わり。

トキコさんをまぶしくみつめていたのは日本人だけでなく、オオハシノスリ(タカ目ノスリ属、つまり鷹の仲間)も口をとんがらせてじっと様子をうかがっていた。
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同じく鷹の仲間のタニシトビもマングローブの木の陰から、ショウジョウトキの鮮やかな服をうらやましくみつめていたのだった。
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マングローブの花はひっそりと咲いていた。
小さな白い花は、生き物たちの命を守る使命感にあふれていた。
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マングローブの木にからまってマングローブを応援している花も元気だった。
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マングローブがはぐくむ豊かな海岸 [ギアナ高地]

ショウジョウトキに出会って、ひと騒ぎしたのち、馬車は、丸い天井のついた休憩所のようなところで停まった。そこで私たちを歓迎するために歌をうたってくれるという。
写真真ん中のたいこをかかえた黒人のおじさまが歌手だった。
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たいこでリズムをとって歌う様子は、アフリカのケニアでみたのと似ている。ガイアナのアフリカ系黒人の比率は30%を超えるので、アフリカの歌やリズムがガイアナまで伝わって残っているのだろう。
次から次へと3曲くらい歌ってくれた。

マングローブ再生センターの職員のみなさまは私たちを精一杯もてなしてくれていることはわかる。
だけど、まわりの風景を眺めているのも楽しい。
遠くに下校中の子どもがいたので、歌のじゃまにならないように、そぉ~~っと、カメラを望遠側にまわして双眼鏡がわりにみてみる。
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自転車で帰宅する子どもたちもいた。
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歌が終わると、マングローブ再生センターの職員の方が、これでセンター見学は終わりだ、という。
マングローブの生い茂る磯を見学させてくれるとばかり思っていた私たち。

あの、え~~と、マングローブは、どこに?????
堤防の向こうの林は全部、マングローブです、と職員。

いつも見ている職員の方たちからすれば、マングローブや磯辺など、ごくありふれた風景なので眺めて楽しむものではないのだろう。
ガイアナへ観光客は来ないし、ましてやマングローブ再生センターまでやってくる人は、ほとんどいないのだろう。だからマングローブの林が観光資源になることにも気づいていないのだ。

結局、海岸の堤防沿いに歩いてみましょう、ということになった。

堤防の上に登って海側をのぞく。潮はひいて乾いている。ここから海はみえない。
マングローブの根っこは、マングローブらしく根を大きく広げていた。マングローブをこんなに近くでみるのは、はじめてだ。写真右下の影は・・・。
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少し歩くと素晴らしい風景が広がっていた。

写真の下の灰色が堤防。堤防越しに写している。
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ショウジョウトキが群れをなして飛んでいる。
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アメリカグンカンドリIMG_2165w.jpg

サンショクサギは日本人に見つめられて照れているのかしら。IMG_0469w.jpg

泥にはかにがうじゃうじゃといる。
マングローブのあるところは、波が少なく、遠浅で、河口近くになるので、泥がたまりやすいそうだ。
なので、マングローブより海側の区域は干潟になる場合が多いとのこと。
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遠くの岸部には白い鳥が群れをなしている。IMG_2166w.jpg

望遠側でみてみたけど、何の鳥かよくわからない。ぼけてしまったし。IMG_0470w.jpg

ここはマングローブのおかげで、野鳥にとっても天国なのだ。

マングローブ再生センターの素敵な女性は、一生懸命説明してくれる。
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学校帰りの子どもが堤防まできていた。きっと、めずらしい日本人を見に来たんだと思う。写真OKと聞いたら、カメラ目線でみつめてくれた。ホント、かわいいネ。
堤防の外側にはマングローブの林があり、その先が干潟、海となる。
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バスに乗り込み、ホテルに帰る、その途中でも学校帰りの子どもたちをよくみかけた。
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ガイアナでインド料理 [ギアナ高地]

今日は日本からの3つの飛行機を乗り継いでの長旅をいやす日。
丸一日、のんびりとガイアナの首都ジョージタウンを見て回った。
最後に、ホテルから見えていた灯台に寄ってほしいと頼んだ。10人くらいの少人数のツアーなので、融通をきかせてくれる。
岬の灯台をイメージしていたが、それはホテルの裏の町中の住宅地の中にあった。ホテルは地図で見るとデメララ川河口の岬に位置するから、昔は岬の灯台のイメージ通りだったのだろう。
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灯台は、200年ほど前にオランダが木造で建てたのを、1830年にイギリスが石で再建したとのこと。今も港湾局の係員がデメララ川を往来する船を監視し、航路の安全を守るために船と交信しているそうだ。上に登ることもできるらしかった。

さて、ゆったりとした一日、ガイアナの2泊目の夕食は、ホテルではなく、インド料理のレストランに出かけた。
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テーブルの模様の色遣いが素晴らしい。
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ビールは定番のキングフィッシャー。
キングフィーッシャーはインドのビールのブランド名だ。インド国内のシャアは3分の1にもなるらしい。帰国後、日本のインド料理店でもみかけた。
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朝はホテルでビュッフェの料理を思いっきりたくさん食べたし、お昼に中華料理を食べたので、あんまり吟味できなかったのは残念。
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マハラージャパレスというのがレストランの名前。帰り際に建物を見上げると、インド色に妖しく輝いていた。
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ガイアナ人口の43.5%が、インド・パキスタン系だから、インド料理はごく普通のようだ。

一夜明けて、さっそくホテルの端まで行って、海岸をみてみる。
今日は、ジョギングをしている観光客がみえた。
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浅瀬の海水で遊んでいるおじさんや、散歩か仕事中かの青年もいた。
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だが、やっぱり海岸まで出ていくのは止めた。

朝食も昨日の中華料理とインド料理を食べすぎて、パンとゆで卵だけ。
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今日は、いよいよギアナ高地の端っこあたりまで到達するはずなので、なんだかうれしい。
バスの出発まで、のんびりとホテルの庭に咲く植物を見て回った。
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毛虫みたいな花。
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これは日本ではみない、なんでしょう。
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ヤシもいろいろな種類があって見分けがつかないが、実の様子がそれぞれずいぶん異なるのがおもしろい。
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ナツメヤシとも違う。ぶどうみたいに実っている。
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空から見たガイアナのジョージタウン [ギアナ高地]

本日の予定は、飛行機でカイエトゥール国立公園まで行き、滝をみたのち、また、飛行機で、国境の町まで行く。さらにそこから陸路で国境を越え、ブラジルのボアビスタまで行く。盛りだくさんなのだ。
小さなオグル空港に行き、手続きをすると、ビニールコーティングされたボーディングパスをくれる。だがこれは飛行機に乗るときに回収される。ナァ~ンダ。
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飛行機は小さいので、スーツケースを乗せることができない。スーツケースは、ガイアナに到着した翌朝、陸路で運ばれているはずだ。陸路なので運ぶのに2日を要する。
だから、手荷物は、ガイアナでのもう1泊分の衣類や洗面具など、すぐに必要なものだけになっている。その手荷物ごと体重計に乗って、一人ずつの重さを測る。
これが主な、搭乗手続きだ。

小さな飛行場には小さな飛行機が結構たくさんいる。着陸したかと思うと、次の飛行機が離陸するといった具合に身軽なのだ。
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一番小さい飛行機がこれかなぁ。2人くらいしか乗れそうにない。
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どうも、この飛行機に乗るようだ。
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あっという間に搭乗したかと思うと、すぐに飛び立つ。ジョージタウンの町が眼下に見える。
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飛行機はセスナ社の14人乗りのキャラバンと呼ばれるもので、私たちのツアーグループだけが乗っている。つまり、チャーター機なのだ。だから、パイロットさんが大サービスで、ジョージタウンを旋回してくれているのだ。

泊まったホテルは、ほらあそこ・・・と反対側の窓の人たちが騒いでいる。私にはあいにく、ホテルは見えなかった。デメララ川の河口を見たかったのだけど。
そのかわりに、マングローブに続く干潟がよく見えた。
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マングローブの林が、海の高潮から町を守っているのがよくわかる。
土色にみえるところが、干潟で、野鳥や海の浅瀬に住む生き物の天国になっているのだ。
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ジョージタウンは16世紀以降に、オランダ、続いてイギリスによって作られた町で、比較的新しく、しかも政略的に植民地として造成されてきたせいか、整然としている。
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小さな川に続く汽水域にマングローブがあり、その先に、干潟、というのがよくわかる。
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デメララ川に架かっている浮橋が見える。
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デメララ川にそそぐ小さな川には水門が取り付けられているのも見える。
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あっという間に、海やジョージタウンの町は遠ざかっていった。飛行機は内陸部に向かって飛んでいく。

深い森林の中を流れる川は、川床が見える。よほど水量が少なくなっているのだろうか。
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雲がかかってきた。雨が降っていたのか、虹が見える。地上はどこをみてもジャングルになっている。アマゾン流域もこんな感じなんだろうか。
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これは採掘場かな。ガイアナは、ボーキサイトや金を産出するようだから鉱床でもあるのかなぁ。
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1時間弱で、いよいよテーブル状の台地になった山が見えてきた。これこそギアナ高地の形の特徴ではないか。
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空から見たカイエトゥール滝 [ギアナ高地]

ジョージタウンを飛び立って1時間ほどで、カイエトゥール国立公園の滑走路が見えてきた。
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だが、着陸はしないで、通り過ぎる。パイロットさんの大サービスでカイエトゥール滝を旋回してくれるのだ。

飛行機は熱帯のジャングルすれすれを飛んでいく。川の水が少ないのか、川岸の土が見えている。
ジャングルの緑、いいですね。
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飛行機が旋回してくれたために、カイエトゥール滝の360度を見ることができた。

ガイアナは国土の8割が、未開の地だそうだが、そのほとんどが森林だ。その中心に、カイエトゥール国立公園があり、さらにそのの中心が、これから見学するカイエトゥールフォールだ。

まずはカイエトゥール滝(フォール)の右横から。まっすぐに落ちていく水。ちょっと水量が少ないようだ。
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226mを落下する水。
那智の滝は133m、華厳の滝は97mだから、およそ、その2倍くらい。
おみやげ屋もなく、ホテルもなく、車では来ることが難しい熱帯のジャングルにあるのがいい。

真正面から。
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お椀型に機械で削ったような谷間だ。お、虹がかかっているではないか、大スプークだ。
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大地にぽっかりと空いた穴。ギアナ高地にはこのような穴がいくつもあるらしい。
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水量が少ないとみえて、川岸が露出している。まだ虹がみえる。
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滝の真上。
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さらに川の上流方向へ。
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滝とは反対側。
滝から流れ出た水が、さらにいくつもの小さな滝を作っているようだ。
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大パノラマを見せてくれて、飛行機は着陸した。
飛行機の向こうに見えるのは、ロッジ。このあたりに何軒かロッジがある、そのうちの1軒。
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一度、滑走路のど真ん中に行ってみたかったのよ~。
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ロッジで一休憩のあと、これから滝の探検だ。
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カイエトゥール滝まで熱帯雨林を歩く [ギアナ高地]

カイエトゥールで飛行機を降りるとすぐに、滝の探検開始だ。
手荷物は飛行機の貨物室に積んだまま。荷物室を開けてくれているので、必要になったものは各自、飛行機までとりに行く。飛行機は自家用車と同じ感覚だ。滝の探検とランチの間中、ロッジの前で待機してくれる。

ロッジの裏側に回り込んで、獣道のような道を進んでいく。

写真の大きな葉の植物は、倒れても起き上がるんだそうな。あやかりたいものだ。
ロッジにいた現地ガイドさんが案内してくれる。IMG_0629w.jpg

地面には珍しい植物が生えている。
これはモウセンゴケの仲間でDrosera roraimaeらしい。
ロライマだなんて、いかにもギアナ高地らしい名前がついているではないか。
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これは、ナンダロウ?
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ラパテア科のステゴレピス・ガイアネンシス。
ガイアネンシスというのは、ガイアナ、つまりギアナのことだろう。
ラパテア科というのは聞いたことがないが、イネ目に入っている。日本でもラパテア科の植物は売られているらしい。
ギアナ高地の花というと、必ず出てくる。
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同じく、オレンジ色がかったものもある。
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ランの仲間のふりをしているが、単子葉ではないのでランではないようだ。わからない。
セレッテスと書いてあるものに似ているようにも思う。セレッテスはキントラノオ科のブリソニマ属。
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背丈より高い木の花のつぼみ。ギアナ高地一帯でよく見た。日本ではみたことがない。
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ボーイスカウト・ビューという案内板が出ていた。ボーイスカウトのグループが発見した展望の場所らしい。
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ここが、そのボーイスカウトビュー。ロッジから歩いて20分くらいだったかしら。
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パンフレットの写真でみると、川幅いっぱいに水が流れているから、今は本当に水量が少ないのだろう。
最大幅は120mらしい。
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滝から流れ出る下流の景色。水量が少なくて岩が露出している。
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さて、今度は、レインボービューへ移動する。
途中で、ぱらぱらと雨が降ってきた。さっきまで晴れていたのに、あっというまに天気が変わる。
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木に寄生している植物もたくさん生えている。ジャングルの中もなかなかおもしろい。
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ビロードのような光沢の葉。
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ストレリチアとかゴクラクチョウみたいな花だけど、?
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まったく手入れされていない熱帯雨林がそのまま目に飛び込んでくる。
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と、突然、ターザンみたいな人間が飛び出してきた。手を挙げてサルの真似をしたときは、本物の動物かと思ってぎょっとした。
私たちのグループ以外に、人間はいないと思っていたので、本当にびっくりした。
近くのもう1軒のロッジに宿泊しているそうだ。
アァ~、オドロイタ~~。
写真左は、現地ガイドさん、右2人が出くわした人たち。写真OKでした。真ん中の男性は猿の真似が上手だった。
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カイエトゥールフォールの真上から [ギアナ高地]

カイエトゥールフォールのレインボービューはボーイスカウトビューから滝に近づく方向で10分くらい歩いたところにあった。
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残念ながら雨がぽつぽつし始めていたので、虹は出なかった。

近くにこんな看板が・・・・。
8フィート以上崖に近づくな、と解釈するのかな。
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でも、みなさま、この通り。
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200m以上の断崖絶壁をのぞいているのだ。
アタクシは規則を守り、崖の3mほど手前までしか行きませんでしたよ(本当は高所恐怖症)。

雨がひどくなってきた。ほとんどの人が雨が降るとは考えてもいなかったので、雨具がない。
熱帯ジャングルの雨は、結構激しい。
木の下やジャングルに逃げ込んでも、どうしようもないほどだ。

ここで、添乗員さんの大英断がくだされる。いったん、近くのロッジに行き、雨宿りする、という。
そのロッジは、さっき、出くわした観光客が宿泊していたところらしい。
そこの軒下で雨が止むのを待った。

ジャングルのスコールというのは、あっけないものだ、間もなく雨が止んだ。

今度向かうのは、滝の真上のほう。

岩が飛び出しているところでポーズをとっている。ア~、オソロシイ。
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この構図は、ネットのどこかで、みたことがある。だが、似ているようで、ずいぶん違っている。水量が違うのだ。
ネットでみたのは、人間の後ろにも滝の流れがあって、白い水の中に人間が写っているので、人間が際立ってみえるのだ。だが、今は、水量が少なくて、岩が飛び出している恐ろしさや、人間がなぜそんなところに立っていられるのか、という不思議さが、写真では伝わってこない。

今度は、滝の真上まで行ってみる。水量が多いときには、写真手前まで水があふれているはずなので、行けないところだ。
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この写真はみているだけで怖ろしい。足をちょっとでも滑らせようものなら、226mの滝壺まで落ちていく。
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水量が少なくて、露出してしまった川床に、ピンクの水草が生えている。滝の真上だから相当の水圧があるはずだ。太い根っこが、岩にしがみついているのを見て、こういうところでも生きていけることを納得する。
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川の上流方向には水草が顔を出して草のように見える。
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さすが、滝の真上から滝壺を撮る勇気はなかったので、その先の川で我慢する。
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滝の左側面は、さっきまでいたレインボービューの崖がたちはだかっている。あんなところにいたのかと思うと、足がすくむ。
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さて、はらはらどきどきの滝探検が終わり、ロッジまで戻ってランチタイムになる。
ランチはお弁当だ。飛行機で一緒に運ばれてきたのだ。ここのロッジは、かろうじて寝ることができるくらいの機能しか持ち合わせていない。

で、そのお弁当を開けてびっくり。巨大なお弁当のふたを開けると、底にはピラフ状のご飯がびっしりと詰まっている。こんなに食べられる人、いませんね。
手前のうなぎのかばやきのようなものは、バナナをソテーしたもの。これがおいしい。青いバナナを使うそうだが、どこでも出てきた。肉はどこでも鶏肉が定番のようだ。
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さて、これから、ガイアナとブラジルの国境の町、レセムに向かう。

パイロットさんは、またもや、大サービスで、カイエトゥールフォールを旋回してくれた。
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深い森林に抱かれて、人間の侵入を拒んできた、カイエトゥールフォール。これからも原始の姿を残しておいてほしいと願わずにはいられない。


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国境の町レセムでは羊がお出迎え [ギアナ高地]

カイエトゥールフォールを旋回した飛行機は、しばらくジャングルの上を飛ぶ。
広大なジャングル、こんなところもあるのねぇ。見渡す限り砂漠というのはあるが、道路もない森林ばかりというところをみるのは、はじめてだ。砂漠よりは、よほど目にもいい。
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遠くをみると、山がグラデーションになって素晴らしい。
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本当のところは、ギアナ高地らしいところがみえないか、じっと目をこらしていたのだ。
カイエトゥール国立公園は、南米の上部の中心地に広がっているギアナ高地の、端っこになると思う。
ガイアナで一番高い山は、ギアナ高地のロライマ山だ。そのロライマ山は、ガイアナとブラジルとベネズエラの3国を分かつ国境がある。
だが、ギアナ高地らしい山のかたちは見えなかった。

そのうち、森林地帯は少なくなり、草原も見えてきた。

と、煙があがっているのが見えた。火事ではないか・・・。IMG_0712w.jpg

やっぱり、火事よ・・・と思ったが、飛行機は、ただただまっすぐ飛んでいく。
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パイロットさんはこういうときどうするんだろう。
後で聞いてみると、山火事はしょっちゅう起きているらしい。なすすべがないので放っているようだ。
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森林がなくなって草地が広がってきた。このあたりにはもう道路が見える。
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川に沿って草木が茂っているので、川が緑の帯になっている。
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大きな川が蛇行している。
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町がみえてきた。国境の町、レセムだ。
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写真左下にも煙が見えている。あれは自然発火ではなく燃やしているだけなんだろう。
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向こうに、雲が地上にまで下りてきているのが見えるが、多分、あの一帯は雨が降っているのだと思う。この後、同じような光景を何度か見た。
写真に大きく写っている白い柱は飛行機の機体。
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飛行機を降りて、フェンスの外まで行ったところで、羊が何頭か走っていった。
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えっ、飛行場に羊??
レセムという町は、なんというところなんだろう。
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左側通行のガイアナから右側通行のブラジルへ [ギアナ高地]

飛行場の前の道路を横切った羊たちは、整然と並びなおして、過ぎ去った。
だが、羊さんたちよ!、この道路はAirPort Road、と書いてあるでしょ、車も多いし、気を付けてね。
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国境近くの飛行場なので、これから飛行機に乗る人、見送りの人などで、結構にぎわっている。
だけど、皆様、どこへ、なんのために出かけようとしているのかが、今一つ理解できない。ここはブラジル国境近くのガイアナの飛行場。ブラジルから陸路で国境を超えて、ガイアナ観光に行くにしては、この地点での国境越えは、あまり地の利が良くない。ガイアナの首都ジョージタウンまで、飛ぶとすると、陸路ではなくブラジルから直接、飛行機で国境をこえるだろう。

このスタイルは、やっぱり観光かなぁ。
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こちらは、子供連れ。
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リゾート気分の人たちは、どうやらこれから飛行機に搭乗のようだ。フェンスの開いたところが搭乗ゲートだ。
それにしても、私たちがこの小型飛行機に乗るときは、手荷物込みで体重計に乗り、管理されたのだけど、この人たちは、どこで体重計にのったのかなぁ。体重が私の2倍くらいありそうな人たちばかりだから飛行機も大変だ。
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飛行場の周囲の道路は、子供たちが下校中だった。
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こちらにも・・・。子供たちの制服は日本の中学生にそっくりだ。
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さて、で、私たちのグループはここで、飛行機を降りたあとは、4WD車3台に分乗して、ブラジルのボアビスタに向かう。
ガイアナに到着した夜にすぐに預けてしまったスーツケースは、ジョージタウンからはるばる陸路でここまで運ばれて、無事、積み替えられていた。小型飛行機には乗せられなかったのだ。2日ぶりに自分のスーツケースを確認できた。

ここは、ガイアナの出国管理事務所。今までみてきた国境の中で、一番寂しいたたずまいだ。だぁーれもいない。係官が暇そうにしている。
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ここが国境。向こうはブラジルとの緩衝地帯、手前はガイアナになる。
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ガイアナの出国ゲートらしい看板があった。
これらの生物は、輸出許可証が必要なもの。
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こちらは輸出禁止の生物。
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この看板を見ると、ガイアナの希少な生物がなにかがわかる。マングローブの生い茂る海岸でみたショウジョウトキも、輸出禁止になっている。オオウミガメやピューマも生息しているのだ。

ガイアナの出国検査のときに係官から聞いたはなしだと、日本人のツアーグループでガイアナからブラジルに抜けるのは、私たちがはじめてではないか、ということだった。スゴ~~イ。個人ではあるのでしょうけど。
逆に言うと、そんなに人気がないということかもしれない。
だけど、カイエトゥール国立公園のジャングルと滝は、ギアナ高地の一部を構成しているので、ギアナ高地全体の地域を知る上でも、やはり、行ってよかったと思う。

カイエトゥールに行くと、そこからギアナ高地のふところに入っていくには、ブラジルを経由する方法しかなくなる。
ギアナ高地のロライマ山の山頂が、ガイアナとブラジルとベネズエラの3国の分岐点になっている上に、ガイアナからベネズエラに抜ける道はないのだ。ギアナ高地にはばまれて、ブラジルから回り込んでベネズエラに入るしかない。

4WDは、ブラジルに入ってからひたすら走る。景色はサバンナの草原だ。道がまっすぐ。右側通行になった。前を走るのは私たちのグループの1号車だ。
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ガイアナでは車はイギリスや日本と同じで、左側通行だが、ブラジルは、右側通行になる。
ガイアナからブラジルに入るとき、道路が立体交差になっていて、車線を左側から右側に変更できるようになっている。なんて賢いのだろう!!!!

このあたりも川が多い。
小さな川はやがては大きな川に流れ込んでいく。
カイエトゥールなどのギアナ高地のガイアナ側から流れ出る水は、ガイアナのエセキボ川に合流していく。
ギアナ高地のベネズエラ側から流れ出る水は、ベネズエラのオリノコ川になっていく。
同じく、ギアナ高地のブラジル側から流れ出る水は、アマゾン川になっていく。アマゾン川は、ギアナ高地からの水も集めるが、アンデス山脈の水も集まってきているから巨大な川になっている。

水系まで含めた川が国境を決める決め手になっているのは、おもしろいことだ。
そういえば、古代ローマの国境はライン川とドナウ川とユーフラテス川の川自体だった。

大きな川が見えた。もうこの辺はアマゾン川の支流になるはず。
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ガイアナの国境レセムから、ブラジルのボアビスタまでは100kmくらいかな。
あまり時間もかからずに、ボアビスタに入った。ここは緯度3度だから、ほぼ赤道直下だ。熱帯らしい街路樹だ。
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ボアビスタの人口は28万人だから、大きな町だ。ブラジルの最北部に位置する。
こういう斬新な建物もあった。
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写真のレストランで夕飯を食べた。現地の人たちが来る庶民的なところだ。ブラジルらしく陽気で、肉食中心だ。
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ボアビスタは、本当に泊まるだけ。観光もなし。だからホテルも夕食を楽しむようなところではなかったのだった。
ブラジルは、また次回にでもじっくりと見て回ることにしよう。

朝食も簡単にすませて。
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すぐに、ベネズエラに向けて出発だ。
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あっけなく、ブラジル初体験が終わろうとしている。ブラジルのビザをとるために、わざわざ銀行の残高証明まで提出したのだった。
アメリカもそう。通過するためだけにESTAを取得しなければならない。一方、滞在する国であるガイアナやベネズエラはビザがいらない。なんともおかしなことだ。だけど考えてみれば、滞在するとその土地にお金を落とすが、通過するだけだとお金を落とさないから、なにがしかの理由でお金を落とさせる工夫が必要になるだろう。


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ブラジルからベネズエラへ国境を渡る [ギアナ高地]

今日はいよいよギアナ高地のふもとまで行く。お天気が良ければロライマ山の遊覧飛行もすることになっている。胸は高鳴るばかり、楽しみにしていたロライマ山。何億年もの間、切り立った崖にはばまれて、独自に進化した生物が生息しているロストワールド。

お天気は上々。ブラジルの道路も快適だ。気候はガイアナより乾燥気味かもしれない。ジャングルではなくて、灌木が生い茂っている。サバンナとは、こんな感じになるのかな。
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今日の4WDの座席を決めるくじでは、助手席を引き当てたので、前方が良く見える。

ボアビスタあたりの標高は、わずか100mほどしかないせいか、湿地帯も見える。
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少しずつ、山の中に入っていく感じ。
前を走るのはグループの2号車だ。車の上にのっている黄色い包みは、私たちのスーツケースだ。
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北へ北へ・・・おんなじような景色が続く。
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4WDは2時間半ほど、快適に走って、ついにベネズエラとの国境に到着した。

ブラジルの出国手続きも無難に通り過ぎる。
手続きを待つ人たちがベンチに腰かけていて、一人ずつ、建物の中に呼ばれていく。
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外では子供たちが遊んでいた。ガイアナの子供たちとは、肌の色が違う。きっとラテン系のブラジル人なんだろう。
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下の写真の真ん中の白い棒は、ここが国境ということを示している。。左がブラジル、右がベネズエラ。旗の下には、それぞれの国の建国の英雄の像がある。私たちは、道路をはさんで、その反対側の小高い土手に登って、風景を楽しんでいる。
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そして、道路は、びっしりと車が停車している。車の行列がここでは異様だ。
ベネズエラで石油を買うと、ブラジルで買う値段の半額で買えるというので、ブラジルから車が大挙して押し寄せて、ここで給油の順番待ちをしているのだ。
ベネズエラの国民は、石油をほとんどただ同然で手に入れることができるが、ブラジルから入ってくる車には、特別の給油所で半額で売っているというわけだ。
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これが、ブラジルの車のための給油所。
特別の給油所を設けないと、ベネズエラ側の秘密ルートでただで手に入れたガソリンを、ブラジルで売るなどの、違法行為が蔓延するかららしい。だが、半額で売ったとしても何回もこの行列に並べば利ざやを稼ぐことができるではないか。かくして、えんえんと車の行列は続くそうである。
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私たちのいる土手の裏側は、平和な農村風景だ。
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ここは、ベネズエラの入国管理ゲートだ。ゲートには立派なビルが敷設してある。これはベネズエラの税関の事務所になるのだそうな。
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入国者を管理するのは、税関ではないために、入国管理事務所は、その立派なビルには入ることを許されず、目下、トレーラーハウスが事務所になっている。
私たちは、このトレーラーハウスの中に入っていって、入国審査を受けた。
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言ってみれば、大蔵省と外務省の縦割り行政の弊害ですね。

石油がただの国、土地が有り余っているというのに、トレーラーハウスで入国審査をする国。

ベネズエラってちょっとヘンだ。

で、ちょっと調べてみた。
2014年の世界のインフレ率トップの国はベネズエラで、年62%である。
前年に100円だったものが、今年は162円になっているということだ。
ちなみに日本は2.7%だ。
ベネズエラの2015年10月時点でのインフレ率は159%と推計されている。
計算してみると、これは、2014年に100円だったものが、162円になり、さらに、420円になるということだ。2年間で物価が4倍になるわけだ。
これはもう完全な経済破綻だ。

なぜ、こんなことが起きてしまうのだろうか。
すべての原因は、原油が豊富にあり、それに依存し過ぎていることらしい。
原油がベネズエラの外貨獲得の90%を占める。
他の産業が育っていないから、原油価格がベネズエラの経済に大きな影響を与える。

ところが、原油価格は過去6カ月で50%以上下落してしまった。
つまり、売り上げが半分になってしまって外貨が入ってこなくなった。
そうすると、生活に必要なものを輸入することができなくなる。
ものが無くなるからインフレになってしまう。
そうすると、牛乳、砂糖、薬品類、粉類などの生活必需品も値上がりして入手困難になる。

このせいで強奪と殺人件数が急増し治安悪化につながっている。

この状況を克服するのは至難の技だろう、大変な国に来たものだ。

暴動がおきないほうが不思議だ。


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ロライマ山が見えた [ギアナ高地]

ベネズエラに入り、しばらくして休憩したロッジは、観光客でにぎわっていた。このあたりから北へ200kmほどは、グランサバナと呼ばれる大草原になっている。大小の滝が散在する観光地なのだ。
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私たちの4WDは、サンタ・エレナという町に入っていった。ガソリンが只なので、車が多い。説明によると、ガソリンはいいのだけど、道路などのインフラができていないとのこと。駐車場、信号機、運転マナー、車の点検など、車に伴って必要になってくることは多い。
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ギアナ高地観光の中の目玉として、ロライマ山遊覧飛行、というのがある。ロライマ山にヘリで行ってロストワールドの世界を垣間見る、というものだ。その拠点になっているのが、ここ、サンタ・エレナである。ここからヘリを飛ばすのだ。

だが、私たちは、サンタ・エレナからさらにロライマ山に近い、パライ・テプイまで行き、今日の夕方、そこからヘリを飛ばすのだ。

そのロライマ山が見えてきた。
右がロライマ山、左がクケナン山、どちらもギアナ高地特有の卓状台地になっている。
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途中で、ハスペの滝に寄って遊ぶことになっていたのだが、どんどん曇ってきたので、雨になる前にロライマ山遊覧飛行をやったほうがいいのではないか、ということで、ハスペの滝は、明日になった。

だが、その前に昼食をとらねばならない。昼食は、サン・フランシスコ・デ・ユルアニという村になる。
そこに急行している途中で、またしても火事らしきものが見えた。
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観光客向けのロッジが見える。このあたりはグラン・サバナやロライマ山の観光客向けの設備が整っている。舗装道路沿いなので利便性はあるだろう。
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グラン・サバナの標高は、だいたい1000mくらい。向こうに見えるロライマ山の高いところは2800mくらいある。
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あら、またしても火事。
どうしてこんなに火事が多いのだろう。焼畑もするようだが、火事も多いようだ。
そもそもグラン・サバナも100年くらい前には、森林だったのが、火事で燃えてしまったのだという。

黄色い荷物を積んでいるのは、グループの2号車。
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昼食をとる村、サン・フランシスコ・デ・ユルアニに到着した。
観光客もぽつぽつといるし、街並みも観光客を意識した造りになっている。
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おばさまが焼いているのは、炭火焼チキンだ。焼きあがるとお鍋に移して保温している。
私たちが食べたのは、このチキンだった。
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熱々の焼き立てチキンをぶつ切りにして出してくれる。サラダはトマトときゅうりと玉ねぎのスライス。
もう一皿が、バナナのソテー。これがおいしい。
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食べながら炭火焼を眺めていると、時折、観光客が通りかかるのが見える。
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食べたあとは、記念に、炭火焼チキンを背景に、百日草を撮っておこう。
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炭火焼チキンの隣では、スイカとズッキーニ、じゃがいも、玉ねぎなどを売っていた。
このお店のお姉さんのTシャツは、注目。
五線譜にト音記号と音符が踊っているではないか。どこに売っているのか聞きたくなった。ベネズエラの大草原に住んでいる人がどうしてこんなにしゃれたTシャツを着ているのか、不思議だ。
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そういえば、ベネズエラから青少年のオーケストラが来日するというので、一緒にオーケストラで演奏しないか、というはなしがあったばかりだ。テレビでもベネズエラの子供たちがバイオリンを練習するドキュメンタリーがあった。
ベネズエラでは1975年に青少年音楽教育システムであるエル・システマが創設された。このエル・システマで学ぶ子どもたちで組織されたオーケストラがいくつかあるらしい。
石油からの利益があるので、お金のかかる音楽教育もできたのだろう。だが、今まさに猛烈なインフレで経済破綻をきたしつつある状況で、音楽教育はどうなっていくのだろうか。

炭火焼チキンのお店のすみで、手作りの腕輪や髪飾りを売っていた。かわいらしいので、買いたかったのだが、現地通貨を持っていないし、米ドルは使えないので、結局買わなかった。
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添乗員さんは現地通貨を日本円で1万円ほど持っているので、買いたいものがあれば、添乗員さんに現地通貨で買ってもらい、それに相当する米ドルを添乗員さんに渡す、ということになっている。
だが、添乗員さんを煩わして買ってもらうのも気がひける。
ベネズエラのインフレが常識を超えた状況である以上、旅行者各自が現地通貨を持つのは、添乗員さんからみれば、もっと煩わしい混乱を招くことになるのだろう。


パライテプイのロッジから [ギアナ高地]

サン・フランシスコ・デ・ユルアニで炭焼きチキンを食べたあと、いよいよロライマ山のふもとをめざす。
快適だった舗装道路をはずれて、でこぼこ道に入っていく。カメラ遊びなんてやってると、カメラを頭にぶつけそうになる。でもロライマ山やクケナン山が近づいてくるのがわかって、ぞくぞくする。

写真の右の山がロライマ、左がクケナン。
雲がどんどん多くなってくるので、雨のこないうちに急がねばならない。ヘリでロライマ山遊覧飛行をやることに決定したのだ。
それにしても、また煙、いったいどうなっているのだろう。
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遠くのほうにもテプイと呼ばれる卓状台地が見える。真ん中のテプイはユルアニテプイだと思う。左のとんがった山は、ワダカイピエポという山。車がゆれているのでボケボケ写真ばかりだ。
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車はどんどん坂道を登っていく。パライテプイの民家が見えてきた。ここの人たちは、ロライマ山に登る人たちの、ガイドやポーターなどを仕事にしているようだ。向こうに見えているのはクケナン山。
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ロライマやクケナンとは反対方向に赤い屋根が見える。あれは学校だそうだ。
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このパライテプイの村の一番高いところにあるのが、私たちが今日、泊まることになっているロッジだ。
到着して車を降りるや、すぐにロライマ山とクケナン山の写真を撮る。今にも雲にかくれてしまいそうなのだ。
これがロライマ山。ギアナ高地で一番高いところがあるのだが、見える範囲内にそのピークがあるのかどうかはわからない。テーブル状になっているから、ピークといってもよくわからないだろう。そのピークが、ガイアナ、ブラジル、ベネズエラの3国の分岐点になっている。
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次は、お隣のクケナン山。クケナン・テプイとも呼んでいる。ロライマ山のあるテプイだけはロライマ・テプイとは言わないで、ロライマ山なんだそうな。ロライマは昔から最も崇められてきた山で特別らしい。
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そして、まとめて、右がロライマ山、クケナン山、ユルアニテプイ。
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反対方向には、ロッジがある。つまり、ロッジの真正面にロライマ山やクケナン山があるのだ。
ロッジの前の広場は、ヘリが発着する。
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ロッジの脇に咲いていた花、なんでしょう。
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景色を楽しんでいるうち、もうヘリが飛んできた。
ヘリは5人乗りで、ロライマ山へは、3往復することになっている。何番目のどの席に座るかを事前にくじで決めていた。
ヘリの下にあるちょっと大きな建物は、食堂だ。パライテプイに泊まるのは、私たちのグループだけだったので、ここの食堂が溜まり場になったのだった。IMG_0963w.jpg

ヘリをこんなに近くでみたのははじめて。ものすごい砂埃が舞い上がったので、あわててロッジの裏に逃げ込んだ。
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1番目に乗る人たちが待機している。
私は2番目。何番目のどの席に座るかで、運、不運があるようだ。
雲や霧が出てきてロライマ山に着陸できなかったり、急に雲が出てきてまわりが見えなかったり。座席も向かい合って座るので、見えにくい座席もあったり。
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ヘリが、サンタ・エレナから飛んできたとき、子供連れの家族もやってきた。女性はママかと思ったら祖母ですって。風景を見にやってきたのかな。
ここからのロライマ山は素晴らしい眺めだからね。
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ヘリはロライマ山まで10分くらい、うまく着陸すると、そこで20分くらい山頂に滞在して、また10分で戻ってくる。1往復に40分強かかる。
その間にロッジの中を点検する。上に蚊帳をつっている。これなら虫対策も大丈夫だ。トイレとシャワーもついていて、なんとか大丈夫そう。ただし、電気系統は夜の9時までしか使えないから、夜のトイレは懐中電灯が必要だ。シャワーは温かいのが出ないかもしれないようだ。だが、結局は、夜は起きなかったし、暑いので水のシャワーでもよかったのだった。
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日本からのツアーで、ここまで泊まりにやってくるコースはあまりない。その理由として、まずは、サン・フランシスコ・デ・ユルアニからの猛烈なデコボコ道を1時間近く走らねばならないこと、そして自家発電の容量の問題があることなどがあげられると思う。
だけど、この景色はそのデメリットを補って余りあるものがある。

ロッジ点検はそこそこにして、景色を眺めよう。

ロライマ山から左にはテプイ(卓状台地)が点在している。ここはパライテプイ、前に広がるグランサバナと呼ばれる大草原も雄大だ。
ここまでやってきてしみじみ、ヨカッタ~と思った。
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さっき、ヘリでやってきた坊やもロッジの前の椅子で景色をみつめていた。
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ヘリでロライマ山へ [ギアナ高地]

いよいよヘリに乗り込んだ。あっという間に飛び立つ。
ロライマ山がはっきりと見える。
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雄大な景色を楽しんでいると、いきなり崖が目の前に見えてぎょっとしてしまった。クケナンかロライマの壁に到着したらしい。
機械で削ったような岩肌だ。さすがにここまでロッククライミングにやってくる人はいないらしい。それにロッククライミングもできないほどなめらかに切り立っている。
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ヘリは低く飛んで行って、崖をヨイショ、とかけあがっていく感じだ。
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頂上にたどりついた。向こうにもテプイ(卓状台地)が見える。多分あちらがクケナン、手前がロライマではないか。
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いよいよ台地の上にきた。思った以上に岩だらけだ。ここは標高2700mくらいではないか。ロライマ山の最も高いところで2810mだ。
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ガスがかかっているところもある。岩ばかり・・・
低空飛行なので、景色がどんどん飛んでいく。カメラではとらえきれませ~ん!
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白く見えるのは、水たまりだ。
ロライマ山のテーブル状の台地の広さは45平方キロ、長さ14.5キロメートルだそうだ。練馬区とほぼ同じくらいの広さだ。千代田区と中央区と港区を合わせた広さにもなる。
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ここの水たまりには青い空が映っている。
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案外、平らにはなっていない。麓からみるとテーブルみたいに平なんだけど。
それに水たまりが多いのも意外だ。岩だから沁みないでたまるのだ。

ギアナ高地の年間降水量は、4000mmを超えるそうだ。日本の降水量は年平均1718mmだから、日本の2.5倍くらい雨が多いということだ。
ロライマ山というと、雲の上に、天空のラピュタみたいに頂上台地が見えている、という写真が多い。それだけいつも雲におおわれて雨が多いということだろう。
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ここは、なんだかロックガーデンみたいだ。
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水たまりのまわりは緑になっていて、そこだけ植物があるようだ。

ギアナ高地は20億年前の地質がそのままに残っているという。
2億5千万年に地球の大陸移動が起きたが、そのとき、ここギアナ高地は地球の回転移動の地軸となって、移動の影響を受けなかった。他の大陸は気候変動などの影響で変化していったがここは変わらないままになったそうだ。
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あっというまに、台地のどこかに着陸した。
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奇怪な風景が広がっている。ヘリからみたよりは、はるかに巨大にみえる岩がそびえている。
これがロストワールド!
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足元は砂地だった。岩ばかりのところで、砂はとても貴重だ。サハラ砂漠からはるばる飛んでくるそうだ。栄養分に富んでいて、ロライマの植物を何億年も助けてきた。
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写真のおじさんはヘリで一緒にきた方。風景の中に人間がいると、岩の巨大さがわかる。ヘリで上からみていた風景とは印象がまったく異なる。
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どちらを向いても、岩が見えるだけ。地平線があるわけでもなく、山が見えるわけでもない。不思議な感じだ。
ヘリの操縦士が待っている。時間は決められなかったけど、10分くらい、長くても20分が、ここの滞在時間の目安だ。
なんだか急かされる。ここの台地を2泊3日くらいで散策するツアーコースもあったので、そちらに参加したかったのだが、テント泊だったので、ちゅうちょしてしまったのだ。後で思えば残念だ。
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カメラを望遠側にまわして景色を眺めていたら、人間のグループがいたので、びっくりした。
どうも、軽装備だから日本人ではなさそう。
ここに来るには、ヘリか歩くかなのだが、近くにヘリはみえないので、テント組かもしれない。
テントを拠点にして、水晶の谷や、最高峰のマーベリックや、ガイアナとブラジルとベネズエラの3国の分岐点までのハイキングを楽しめたらどんなにかいいだろうと思う。入国審査なしで3国を渡り歩いてみたいものだ。
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ギアナ高地ロライマ山の花 [ギアナ高地]

ロライマ山頂の台地では、珍しい花がある、と聞いていたので、花を見るのも楽しみにしていた。
だが、このようなところに花などあるのだろうか。岩ばかりで、土のあるわずかなところに、かろうじて植物があるだけ。
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ヘリから降り立ったばかりのときは、植物のあまりの少なさに驚いたが、しゃがんでみると、小さな花が咲いているではないか。
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ピンクの花にガマの穂みたいなもの。ピンクの花はシリア・ラセミフロラか。
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丈の低い植物ばかりの中で、年輪を感じさせる植物が頑張っている。過酷な環境の中、生きながらえてきたんだろう。
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これは、ガイアナのカイエトゥール・フォールの近くでもみた。ここのは咲いている。ステゴレピス・ガイアネンシスだろうと思う。ギアナ高地を代表する花のようで、ネットを調べるとあちこちに出ている。
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エアープランツみたいな生え方をしている。ここは岩ばかりで、土がほとんどないから、水分が不足して空中からも水分や栄養をとることで生きながらえているのではないかしら。
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いったい、これはなんだろう。横と上に伸びている。こんなの、はじめて。
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ギアナ高地のロライマ山の植物というと、すぐにこの植物が出てくる。
オレクタンセ・スペクトルムらしい。
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下の写真の下のほうに赤っぽいもぞもぞしたのがあるが、これはドラセア・ロライマエだと思う。ロライマという名がいいですね。
真ん中あたりに生えている扇状に広がる葉を持つ植物はめずらしい。なんだろう。
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同じく、赤いのはモウセンゴケの仲間のドラセア・ロライマエ。
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これは、わけがわからない。
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エピデンドラムかなぁ。ランの一種になる。そういえば、デンドロビユームの茎に似ている。仲間なんだろう。
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ここ、ギアナ高地は、ロストワールドだけあって、調べてもわからない花ばかりだ。
せっかく珍しい花をみても時間がないので、じっくりと向き合ってカメラに収めることができない。とても残念なことだ。

きれいにお花の顔を撮ってあげたいと思うのだけど、あせるばかり。
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白い花は、エリオカウロン?
赤いのはドラセア・ロライマエ。これもロライマ山の代表的な植物だというが、カイエトゥールフォールでは群生していた。
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サハラ砂漠の砂らしいきめの細かい土。
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ステゴレピス・ガイアネンシスの若いつぼみかもしれない。これが、とげとげのつぼみになり、黄色い花を咲かせるのだろう。
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岩がごつごつしているところに行くと、岩陰が、ちょうど住み心地がいいのか、比較的丈のある植物が生えている。
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遠くの岩山には、木のようなものまで、張り付いている。場所によって植物の種類や生え方が異なっているのはおもしろい。こういうのを丹念に調べたらおもしろいことが見つかるような気がする。植物学者がロライマ山によく来て調べているというのもなるほどと思う。
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オレクタンセ・スペクトラムの花かな?
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ロライマ山を代表する植物のオレクタンセ・スペクトラムの花ということで、特写しておこう。
パイナップル科ということだけど、そんな雰囲気もある。
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もうひとつの特写。さすが、ロライマの花。
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黄色い花は、どこに行っても、いろいろあって、区別がつかない。
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白い石英の斑点がある黒い岩をバックに、花束のようなお花。
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ロライマ山に虹 [ギアナ高地]

ロライマ山頂の台地は終わりだ。ヘリが待っている。名残惜しい。今度はいつ来られるのだろうか。
今度は、絶対に頂上の台地に3泊くらいのテント泊にしたい。できれば、マクロレンズも持ってきてじっくりと時間をかけてお花と向き合ってみたい。
今回は、一眼レフすら持ってこれなかった。重すぎてもう持ち歩けない。そのかわり、一眼レフに一番近い機能のデジカメを持ってきたけど、一眼レフの反応の良さにくらべると、本当にがっかりするくらい、にぶい。
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ヘリに乗り込むや、あっという間に飛び立つ。今までいたところが、まったく別の風景で目に飛び込んでくる。
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青空を映した水たまりがきれいだ。何億年もこの風景が続いているのだろう。
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ヘリは台地をあっけないほど速く飛んで、下降に入る。もうちょっと飛び上がってくれたら、頂上台地と崖のコントラストがわかる風景が見えたのに・・・
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ギアナ高地に100ほどあるといわれるテプイ(テーブル状の山)のうち、お隣のクケナン山は、足で登ることはできないが、ここロライマ山は比較的簡単に登れるそうだ。ロッジがその登山コースの起点になっている。
写真をみると、確かに、あそこなら登れるかもしれない、という感じがする。
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反対側にはグラン・サバナの広大な平原が広がっている。畑も家もなにもない、原初の姿もこうなのか、と思ってしまう。
だが、グラン・サバナは、現地人のペモン族が原野に火を放つ習慣があることから、森林がなくなりつつあるという記事を読んだ。
きっと、この平原も太古は森林だったのだろう。
濃い緑が筋状になっているのは、水の流れがそこにあるということを示している。
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ロライマ山が遠ざかる。
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山と別れを惜しんでいたら、突然、雨が降ってきた。ヘリの窓は、一瞬のうちに雨滴におおわれ、なにも見えなくなった。
猛烈な雨、情け容赦なく降りつける。
だが、4,5分もたたないうちに、ロッジが見えてきた。雨は突然、止んだ。
ここは熱帯なのだ。しかも、日本の2.5倍も雨の多いところなのだ。スコールってこういう風にやってくるのねぇ。

ロッジは山のてっぺんに見える。ここは、パライ・テプイというテーブル状台地であることが、よくわかる。
ヘリは、なんだって、上から降りないで、下から這い上がっていくのだろう。
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ヘリが着地する寸前。ロッジがおもちゃの家みたい。
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ヘリから降りてロライマ山をみると、虹がかかっていた。さっきのスコールのおかげだろう。
スコールで視界が閉ざされてしまったが、それと引き換えの虹だったらおつりがきますね。
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近くで、また煙があがっている。もう火事だぁ、などと驚かなくなってしまった。だけど、なぜ、ペモン族は、森林を焼くのだろう。焼いて畑にするわけでもなさそうだ。このあたりの土地は痩せていて、農作物はできないらしい。
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さて、今度は3番目の組がヘリでロライマに行く。
その間、食堂でのんびりしよう。
食堂では、飲み物を用意してくれている。多分スタッフの方が買っておいてくれたんだろう。
ラム酒をコーラで割って飲むのが、とってもおいしい。ベネズエラではラム酒が安いのだ。

食堂といっても屋根と低い板塀があるだけで、その間には、なにもなく外の景色が見える。
ラム酒を飲みながら見たロライマ山。
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左に目を転じればクケナン山が見える。アルコール入りでこの風景、悪くないねぇ。
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こんなにぜいたくな旅でいいのかなぁ。ラム酒に浸りながら、絶景を楽しむ。

アルコールでいい気分になったところで、今度はまた、カメラで遊ぼう。
遠くに見える山から、まずは、鉛筆みたいな山、ワダカイピエポ・テプイ。木の切り株という意味なんだそうな。
不思議なことにこの山の標高とか、登山歴とか調べても出てこない。GoogleMapにはこの山の名前すら出てこない。どこから見たって特異な形をしているのに情報がないということはどういうことだろう。
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次はユルアニ・テプイ。標高は2600m。
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下写真の右がロライマ山、クケナン山、ユルアニ・テプイ。もう何度もこんな写真を撮っているがいつも表情が違う。
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ロライマ山の虹が消えて、くっきりとしてきたので、もう1枚。
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お、3番目のロライマ山遊覧飛行組が戻ってきた。ヘリはやっぱり下から這い上がるようにしている。
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そして着陸。このとき猛烈な砂埃を巻き上げるのだが、下から滑り込んで着陸すると、多少、砂埃が減るのではないか、ということに気が付いた。ヘリが着陸するときにロッジのドアを開けていた部屋は、ベッドにまで砂埃があがってしまったとぼやいていた。
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ヘリは役目を終えて、サンタ・エレナに戻っていった。後ろにクケナン山がくっきり。
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さて、また山を撮ろうとしたら、ロライマ山がぼやけてきた。お天気と雲の様子がめまぐるしく変わっていき、それにつれて、山の様子も変わっていく。
写真右から、ロライマ山、クケナン山、ユルアニ・テプイ、ワダカイピエポ・テプイ。
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パライ・テプイの日暮れと夜明け [ギアナ高地]

パライ・テプイは、そろそろ日暮れを迎えようとしていた。
クケナン山が、傾いた陽射しを受けて、浮かび上がっている。
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クケナン山全体にも光があたりはじめた。
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一方、ロライマ山は、クケナン山の日陰に入ってしまい、クケナン山側には、雲が取り巻き始めた。その雲に陽があたっている。
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今日の最後の陽が、クケナン山にあたっている。本当は雄大な夕焼けを期待していたのだ。
ウユニ塩湖では、世界が真っ赤になるような夕焼けが2日連続で見られたのだが。
そういえば、ギアナ高地の夕焼けというのは、ネットで探してもあまりないわねぇ。
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下の写真の右側がロライマ山、左がクケナン山、その間の谷間に、雲がしのびよっている。もうロライマもお休みの時間ですね。
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私たちも食堂で夕飯になった。山小屋の食事らしく、鶏肉と野菜のごった煮みたいなのが出てきた。
それに加えて、お椀にそばが出てきたのには驚いた。お箸もついている。
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日本のスタッフの方が、以前、お椀などの食器類を置いていったのですって。おそばは、今回、はるばる日本から持参したものだそうだ。

夜は、明かりを消して、アルコール付の星座観察となったが、夜9時には、電気が消えてしまうので、早々とベッドにもぐりこんだ。

翌朝は、まだ暗いうちから起きて、ロライマ山とクケナン山を眺めていた。
下写真の左側のテーブルみたいなのが、ロライマ山、右の三角はロッジの屋根。お月さまがまだ残っているが、朝日の方角が白み始めた。
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ロライマ山の右側は、朝焼けがほんのり。
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ロライマ山とクケナン山の間の谷間には、まだ雲が残っている。
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朝日とは反対の方角も明るくなってきた。雲が低く降りているところも見える。
写真左の大きな屋根の建物は食堂。
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グループ全員が朝陽を見ようと、待ち構えている。
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ロライマ山とクケナン山の谷間の雲に朝日があたり始めた。こういうときにロライマ山の頂上にいたら、雲の上に浮かぶ天空の城ラピュタみたいな写真がとれるんだろう。
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とうとう、お日様が顔を出した。ロライマ山もピンクに染まっている。
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さっそく記念写真を撮りましたよ~。
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ロライマ山も朝日の記念写真を撮った。
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クケナン山の朝陽記念写真。
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朝食も、山を見ながら。なんてぜいたくなんだろう。
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パパイアとスイカ。
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ハムとチーズ。
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パンは揚げたて。ドンプリンというものだそうな。熱々で、たいそう、おいしかった。
それに、即席の味噌汁にコーヒー。ほんとうにしあわせ。
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さぁ、今日もガンバルゾォ~。IMG_2448w.jpg


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赤い岩でできたハスペの滝とジュラシックパークの撮影場所 [ギアナ高地]

パライ・テプイでロライマ山を眺めながらの気持ちのいい朝を過ごしたのち、4WDは、出発した。

今日は、ベンズエラのギアナ高地中央のグラン・サバナを走るほぼ唯一の道路を北へ向かって、ルエパの近くのチバトンというところまで行く。その間には、いくつもの滝があって、グラン・サバナ観光といえば、その滝めぐりになる。
グラン・サバナの標高は、大体、1000mちょっとくらいなので、熱帯とはいえ、快適な気温だ。

まず、パライ・テプイに行くときに、炭焼きチキンを食べたサン・フランシスコ・デ・ユルアニまで下っていく。
来る時と同じく、悪路なので時間がかかる。4WDでなければ走れないだろう。
それでも、ロライマ山の風景を見ることは、エンジェルフォールを見ることと並んで、今回の旅行の大きな目玉だったので、清々しい気分だ。
悪路の途中、モリチェ椰子の木が茂っているところで、写真ストップをした。
先住民のペモン族は、今も、椰子の葉で屋根を葺き、実を食べ、幹に巣食う虫を食べたりと、欠くことのできない木なんだそうである。椰子の木の生えているところには、必ず泉があるので、道に迷ってものどを潤すことができるそうだ。
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次に向かったのは、ハスペの滝だ。
昨日は、お天気の状況によって、ロライマ山の遊覧飛行を優先してしまったために、スキップしてしまったのだ。
今日の最終目的地からは反対方向にあり、30分ほどブラジル方向に戻ることになった。

この滝は、日本人に人気があるそうだからスキップするわけにはいかない。
人気の秘密は、川床が赤いこととどことなく日本的なムードがあるからではないか、という説もあった。
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この赤いのは、碧玉という岩で、英語ではジャスパー、スペイン語でハスぺ、となる。
水の中にじゃぶじゃぶと入っていくと気持ちがいい。
そのために、ラッシュガードで上下を揃えてきた。靴もかかとのついたサンダルだし、靴下もはいているから、虫よけになる。この旅行のために買い揃えたので、記念に足元だけ撮っておこう。
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リタイア組のおじさまも、こういうところにくると、童心にかえるようで・・・。
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滝の水が流れている方向。ちょっと水が少ない。
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名前のとおり、岩がきれいな色だ。それに表面がなめらかですべすべしている。
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色が違うところもある。
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自然の造形とは思えないほど。もしかしたら、このあたりは、ダイアモンドや金の鉱脈があり、かつてはにぎわっていたそうだから、人間の意図的なものがあったのかもしれない。そうだとしても、なんのためにこんな模様を???IMG_1234w.jpg

滝の帰り道で、見かけた子供たち。つるで編んだかごを背負っている。
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ここは、遊ぶのにも格好の環境のようだ。

滝の水辺に近いところで、青色に輝くモルフォ蝶をみつけたが、カメラで追い回すのは止めた。マチュピチュのインカ古道では、虹色のモルフォ蝶をみつけて、カメラで追いかけまわしたが、10枚以上も撮ったにもかかわらず、どれもピンボケで、がっかりしたのだ。
マチュピチュはアマゾン川の源流になる地域で、ギニア高地と同じく南米の北になるので、モルフォ蝶の棲息域として共通しているのだろう。

道には、こんなアリの巣も。
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しばらく走ったと思ったら、すぐに4WDは停まった。今度は、グラン・サバナを見渡すことができる地点だという。
グラン・サバナとは、ギアナ高地の谷間に広がる大草原を指している。地図でみると、ロライマ山やクケナン山のある地域と、エンジェルフォールなどのある地域との間に広がる平野になっている。その真ん中を道路が走っている。
グラン・サバナでは、ジュラシックパークの映画撮影が行われたというが、その映画をみていないので、ナルホドというわけにはいかなかった。
写真は、地点から右をみている。
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この地域も熱帯で雨の多いところなので、熱帯雨林が広がってもよさそうなところだと思う。そうなっていないのは、先住民のペモン族が野焼きを繰り返してきたからではないか、という疑念が湧きあがる。だが、ネットで調べてもわからなかった。なぜ、ペモン族が野に火を放つのかもわからない。ここは熱帯なので、暖を取るための焚き木は必要ないので、見通しがいいほうが、防衛上、よかったのだろうか。
現在、ベネズエラ政府は、規制にかかっているらしい。

写真は、地点の左側。
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咲いていた花。
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さて、4WDは、炭焼きチキンのサン・フランシスコ・デ・ユルアニまで戻ってきて、小休憩となった。ねむの木が茂っていた。IMG_1248w.jpg


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ユルアニの滝で全身ずぶ濡れ [ギアナ高地]

炭火焼チキンのサン・フランシスコ・デ・ユルアニのすぐ近くにユルアニの滝がある。いつもは、水量が多くて豪快な流れなんだそうだ。
降りられるようになっているので、木につかまりながら降りていく。
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突然、現地ガイドリーダーさんが、滝の裏側を歩こう、と提案してきた。
日本からの添乗員さんはちょっととまどっている。今まで何回もここに来ているが、滝の裏側までいったことはないそうだ。だが、現地ガイドリーダーさんに絶対的な信頼を置いているので、みんなで、裏側に行こう、ということになった。

最後まで滝の裏には行かない、と頑強に拒否していた私だったが、現地ガイドリーダーさんがレッツゴ~~~!!と私の手を引っ張って行った。そこまで言うのなら命は預けたわよ~。

下の滝の写真は、私が撮ったのではない。私は、滝をくぐっていたのだから。

日本に戻って、写真を整理していたときに、滝くぐりの写真があってびっくり仰天した。
そういえば、ただ一人、滝くぐりに参加しなかったおじさまがいた。彼は、私と同じ機種のカメラを持っていた。だから操作もわかるので、ついでに写してくれたらしい。
彼が滝くぐりに参加しなかったのは、新婚間もない奥様の滝くぐりの晴れ姿を撮るためだったと思うが、私のカメラにまで気を配ってくれて感謝!!!

みんなで手をつないでいけば、こわくない。
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てっきり、滝の裏側がえぐれているのだと思っていたが、甘かった。滝の水が頭に直接、降り注いでくるではないか。
崖はえぐれているわけではなくて、水が放物線を描いて、ほんの少し、崖と水との間にすきまができるところを歩くのだ。
足の短いわたしは、膝の上まで水につかってしまった。

岩はすべすべしているので、すり足で歩くように指示が出る。
ここで死ぬわけにはいかないので言われたとおりに歩く。
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つないだ手に引かれているうちに、滝の外に出た。あ~生きてた~。だけど、ここからどうするのさ~。
こんなところまでカメラを持ってきた人が、記念写真を撮っている。
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なんか、みんな、おおはしゃぎ。
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また戻るときが大変。意を決して猛烈な水圧に耐えながら滝の中に入っていく。
赤信号、みんなで渡れば怖くないのよ。
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そろりそろり・・・・。
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ホ~~、全員、生還しました。
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だが、大切なサングラスがないことに気が付いた。
滝に入るときに、外し忘れていたと思う。戻ってきたら、どこにも見当たらなかった。必死だったからねぇ。

現地ガイドリーダーさんいわく。

”エンジェルフォールで見つかるさ”

サングラスですんで良かった。命はあったのだから。


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アラパンの滝の花 [ギアナ高地]

ユルアニの滝では、思いがけず、ずぶ濡れになってしまった。
だが、グループ全員、濡れてもそのまま、4WDに乗る。
さすが、シートには、持参のビニールシートを敷いた。

グラン・サバナにはいくつもの滝があり、それぞれ見どころがある。
ずぶ濡れになったユルアニの滝は、もともとは、豪快な流れを眺める滝だったのだが、今回は、水量が極めて少ないということで、急きょ、裏見の滝になった。いつもは、そんなことは、できないそうだ。

4WDは、ほどなく、次の滝に到着した。
アラパンの滝という。ここはのどかな風景が広がっているし、滝もおだやかな表情を見せている。
この滝は水浴びをして遊ぶ滝なんだそうである。
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私たち以外はだれもいない。滝占有状態で、みんな水遊びを始めた。
滝壺に飛び込む人。
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歩きまわる人。
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私はカメラ持参で、膝まで水につかって、植物観察だ。おだやかな川岸には、めずらしい木や花がある。
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これは大きな木の花のつぼみだ。とてもきれいなピンク色だ。
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花も咲いていた。花の名前がわからないのは残念。ギアナ高地の本をみると、マグノリアと書いてあった。
だが、外国の花の本では、モクレンだってマグノリアと書いてある。
我が家の近所には、立派なタイサンボクがあるが、それが、正真正銘のマグノリアだと思っている。
そのタイサンボクの花と比べてみても、雄しべや雌しべのつき方がかなり違う。それに、タイサンボクは、こんなにピンク色にはならないし、花がもっと大きい。
でも、木全体の雰囲気は、確かにタイサンボクに似ている。
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マロニエ、もしくはベニバナトチノキに花の雰囲気がそっくりだ。
だが、ひとつひとつの花の形がベニバナトチノキとは異なる。
いったい、だれでしょう、この美人は。
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これは、キバナキョウチクトウだと思う。調べてみると、東京にも咲いているらしい。
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これは、調べてもわからなかった。
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特徴のある葉を持つ、この植物は、草なのか、木なのか、よくわからないがよく見かけた。
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極楽鳥花の原種みたいな花もベネズエラではどこでも咲いている。
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植物観察をしているうちにも、グループの皆様の水遊びは終わったようだ。
みんな水に入っても、着替えないで、そのままだ。
暑いし、速乾の服を着ているので、まぁ、なんとか我慢できる。
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濡れたままで、再び4WDに乗り込み、次は、テプイがよく見えるところで、写真ストップをした。
ここはテプイの谷だという。テプイと呼ばれる卓状台地の山がいくつも見えるので、そういう名前を、添乗員さんたちが、つけたそうだ。もともと名前がついているわけでもないらしい。
正面の卓状台地は、2600mのユルアニ・テプイだと思う。
鉛筆のようにとんがっているのが、ワダカイピエポ、これは間違いない。
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グラン・サバナの大草原が以前は、森林地帯であったということだが、調べてみるとどうも、ガラガラヘビがいて危険なので、焼き払っているということらしい。それにしても貴重な森林を焼いてしまうというのは、なんとかならないものだろうかと思う。だが、当事者にしてみれば、命に係わることだから仕方がないのだろう。


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カマの滝の花嫁と花婿 [ギアナ高地]

ベネズエラの東よりを走る道路は、ブラジルから国境を越えて続いていて、首都のカラカスまでつながっている。ブラジルから陸路でベンズエラに抜けるのは、この道路しかない。
ベネズエラのこの道路の西側はギアナ高地の山になっている。東側は、ロライマ山などがあり、やはりギアナ高地の山が連なっている。さらに東側は、ギアナ高地のガイアナ側になり、深いジャングルになっている。カイエトゥールフォールがあったあたりだ。
というわけで、ギアナ高地の真ん中に位置するグラン・サバナが、東と西に広がるギアナ高地の山にはさまれる谷間になっている。
だから水は、グラン・サバナに流れてきて、川となり、滝を作ることになる。
単なる川でなく滝が多くあるのは、多分、ギアナ高地全体と同じ理由によるものと思われる。直角に切り立った山ができるのと同じ理由で、平地のグランサバナも切り立った滝ができるのではないだろうか。

次に訪れたのはカマの滝だった。
滝の入口に紫色の花が植えられていて、ちょっと小ぎれいにしている雰囲気は、今までみてきた滝と違う。
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花は、野ボタンだった。
思いがけない場所で知人に出会ったような気がした。この花は、中国の西安でも見たことがあるから、世界中で人気があるのかもしれない。
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しばらく歩くと、観光客が集っていた。今まで観光客にはほとんど出会わなかったので、これも今までの滝とは違っていた。
どこから来たのか、聞いてみると、右端の青年がドイツからという。都市の名前は忘れたが。
なんでも結婚式があって、新郎がドイツ人で、その友達なんですって。
新婦がベネズエラの人だという。
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しばらく坂道を登っていると、上のほうから妖精のような女性が、下りてくるのが見えた。
そっかぁ、これが新婦なんだ。なんだか映画の1シーンみたいだ。
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写真を撮らせてもらおーっと。
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そうこうしているうちに新郎も上から下りてきたので、ツーショット。
今日はいいことがありそう。
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あら、子どもたちも一緒にきているんだわ。
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さて、しばらく坂道を登っていくと滝がみえた。
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落差55mというから、日本一の那智の滝の133mの半分くらいかしら。
水量は、かなり少なくなっているようだが、それでも日本の滝より、多い。

滝と反対の方向の景色。
写真下側にけわしい山道があって、そこから滝壺に降りられるらしい。今回はパス。
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滝の見学を終わって、また戻ってくると、さっきの花嫁が、もう着替えていた。集まっていた人たちもランチになっていた。
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滝の上は、おだやかな流れにみえて、その向こうに真っ直ぐ落下する滝があるとは思えない。
こういうところは、危ない。うっかり足を滑らせると滝に落ちてしまいそう、と思うが、対岸には、白人の親子が遊んでいた。さっきのグループの一員かな。こういう危険な場所で子どもが遊んでいるのは、日本では決してみることができませんね。ベネズエラもどうやら自己責任の国らしい。
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カモイランでのランチは札束で支払 [ギアナ高地]

朝、パライ・テプイを出発して、赤い岩のハスペの滝、ずぶ濡れになったユルアニの滝、水遊びのアラパンの滝、そしてカマの滝、ともう4つの滝を見てきた。
カマの滝では、レストランでランチをとる予定だったのだが、この日はお休みだったので、カモイランという町でのランチとなった。

ロライマ山の遊覧飛行を昨日やったが、昨日のお天気次第では、今日の朝になったかもしれないし、そうなると、滝の見学スケジュールも予定通りにはいかなくなってしまう。
なので、ランチのレストランはあらかじめ予約することができないそうである。

10数人のグループで、予約なしで、食事にありつけるのだろうか、と思ったが、幸い、カモイランは地図にもある町だし、幹線道路沿いなので、なんとかなるらしい。

大きなレストランに入った。
水たまりがあるところを見ると、スコールでもあったのかな。
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さっそくトウモロコシ粉を練って焼いたパンみたいなものが出てきた。
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だが、それからが長かった。なるべく手間がかからないように4種類ぐらいにまとめて注文したのだが。
本日のスケジュールはほぼこなしたし、これから宿泊先のチバトンまで行くだけだから、のんびりしてもいい。

待ったかいがあって、そこそこおいしかった。
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おいしそうなパスタを少しおすそわけしてもらったが、これは△かなぁ。
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で、グループの食事代をまとめて添乗員さんが支払うのだけど、その札束が半端じゃない。もちろん、この札束すべてを払うのではないそうだが、これが日本円で1万円くらいなんだそうである。
猛烈なインフレの恐ろしさを目の当たりにみてしまった。
これを数えるのだけでも、大変だから、ベネズエラ全体でその非効率を積算していくと、膨大な無駄が発生していることになる。
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ここのレストランは、宿泊施設もあるようで、子どもたちも遊んでいた。
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さて、また4WDは幹線道路をルエパに向けて走る。そこからチバトンへは、舗装がなくなる。
パライ・テプイへ行く道路よりは、いくぶんましな道路だけど。
本日の宿泊先はチバトンというところなのだが、この名前はグーグルで探しても出てこない。ただ1軒のロッジがあるだけなんだそうだ。
なんというところにいくのだろう。

途中で休憩をとったところはお土産らしきものがおいてあるお店みたいだったが食事もできそうな雰囲気はあった。
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揚げたか、炒めたかのアリをすすめられて、みんなおいしそうに食べていた。私はおなかの調子がイマイチなので、やめておいた。ちょっと残念。
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店のおやじさんが、お話し好きらしくて、このあたりの金鉱山にかかわる伝説を話してくれた。内容はともかく、おやじさんのはなしっぷりと、奥さんらしき人の合いの手がおかしくて笑ってしまった。
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このおやじさんは、アナコンダが人間を飲み込むのを見たことがあるという。
アナコンダというのは、蛇だそうだが、自分より大きいものでも飲み込んでしまうのだとか。
ここの先住民が野焼きをして、森林を焼き払ってしまうのは、アナコンダが棲めないようにしているのかもしれない。

道路標識などほとんどみかけない幹線道路を走ってきたが、未舗装の道路にくると標識があった。
ここからサン・フランシスコ・デ・ユルアニまで142kmとある。とすると、今日はパライテプイからからでこぼこ道をサンフランシスコまで下りてきたので、だいたい、160kmくらい走ってきたのかな。
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黒い雲がどんどん増えてくる。白く太陽光線が入ってきているようにみえているが、あれは雨が降っている場所だ、と説明してくれた。確かに太陽光線だと放射状になるが、あの白い線は並行して地上に下りている。
向こうのほうにテプイ(卓状台地)が見えている。
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薄暗くなるし、広い草原には1軒の家もない。グループで行動しているとはいえ、心細くなってくる。

ようやくチバトンに到着すると、ランのような花がいっぱい咲いていて、ほっとした。
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ロッジの部屋に入って驚いた。ベッドが6つある。奥の部屋に2つ、こちらの部屋の写真に写っている2つ、手前には、2段ベッドがある。
それに電気も使っていいし、温水の出るシャワーもついている。
パライテプイのロッジでは、カメラの電池の充電ができなかったしシャワーは水だった。

ユルアニの滝でずぶ濡れになった衣服はもうほとんど乾いてはいたのだが、部屋中に衣服を並べた。
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夕飯には、旅行に出てはじめてスープが出た。かぼちゃだった。
ベネズエラでは、ビールが2ドルで飲めるし・・・
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鶏肉のソテーもおいしかった。
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グラン・サバナを通り抜けた長い長い1日がようやく終わる。


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