谷底から湧き上がる蒸気 [マチュピチュ・ウユニ塩湖]
遺跡めぐりも終わり、サンクチュアリロッジのレストランでランチを食べると、もう本日の観光予定は終わりとなる。
ロッジの脇には、マチュピチュ遺跡のミニ植物園でみたのと同じ植物が咲いていた。ペルー国花、カントゥータかな。ちょっと違う感じもするけど。
帰りのシャトルバスが谷底のマチュピチュ村に着いたころには、雨になってきた。ウルバンバ川がすごい勢いで流れている。その上には、レストランがあるのだけど、その建物があとちょっとで流されそうな勢いだ。
その隣にある線路には電車が停まっていた。マチュピチュの駅は引き込み線で少し上のほうにあるが、線路はさらにアマゾン方向に続いている。だが、数年前の大洪水で線路が壊されてしまい、今、電車はここから少し先くらいまでしかいかないらしい。とりあえず、ドル箱のマチュピチュまでの線路が復旧すればいいということかな。
マチュピチュ村のホテルに戻ってきたのは午後2時を過ぎていた。夕食は6時からなので、少し時間がある。温泉に行った人もいる。雨は降ったり止んだり。町中をぶらぶらと見て回ることにしたが、狭い町だし、そんなに見るところところもない。で、お決まり、お土産物屋を見て回ることにした。電車の駅のそばにはアーケード式で濡れないでショッピングできるところがある。アルパカのマフラー、セーターなどがたくさん置いてあった。
雨に濡れてポインセチアが光っていた。台湾の阿里山の中腹あたりにもポインセチアがたくさん自生していたが、そういえば、気候が似ている。よく雨が降り、亜熱帯性で、気温が比較的高い。あ、ケニアのロッジでもたくさん咲いていた。やっぱりポインセチアは暖かいところの植物だ。クリスマスのために真冬の花屋に並ぶのはかわいそう。
観光4日目
マチュピチュ村で2日目の朝を迎えた。今日の午前中の予定は、マチュピチュ遺跡からクスコ方面に伸びているインカ道を歩くこと。午後は、クスコに戻る。
お天気はどうかな、と空を見上げるのだが、山がせまっている谷底なので、光があまり入ってこなくてよくわからない。昨日より1時間半も早い、6時半にはホテルを出発して、再び、マチュピチュ遺跡へ向かう。
昨日と同じく、シャトルバスに乗り込む。
ウルバンバ川にかかる橋は、車1台を通すのがやっとなので、向こうから来るシャトルバスを待たねばならない。だけど、あのバス、こんなに早い時間に遺跡から下りてきたのかしら。
バスは、昨日と同じで、猛烈なスピードで山を駆け上がっていく。2日目ともなると慣れたもので、あまり怖さを感じなくなった。山を上がるにつれ、靄が湧きあがってきて白くなる。
昨日夕方降った雨が、いっせいに水蒸気になって蒸発している。
山の上のほうは、朝日を浴びて輝いている。大自然のドラマが始まっていた。
谷底の川も今日はそれほど怖くない。それより、この神々しさはどうだろう。
水蒸気の塊は刻一刻と形を変えていく。
・・・・・と見とれていたら、遺跡入口に着いた。
サンクチュアリロッジも輝いている。ここに泊まった人たちは、昨日のお土産物屋で楽しむことはできないけど、この朝の一大イベントをたっぷりと楽しむことができるだろう。
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