チバトンのロッジの朝 [ギアナ高地]
ギニア高地のグラン・サバナにあるチバトンは、グーグルマップで探してもみつからない。なので、、標高とか位置関係などを確かめるのは難しい。標高は、1500mは優に超えているのではないかと思う。
ガイアナからブラジルに入ったところは、標高100mほどだった。ブラジルからベネズエラに入ったサンタ・エレナの標高は約1000mだ。そこからグラン・サバナは北へ向かって標高が少しずつ高くなっていると思われる。なぜなら川が南へむかって流れていて、川の上流に向かって走ってきたのだから。
ちなみに、ベネズエラのグラン・サバナの川は南に向かって流れているが、ブラジルとの国境手前でオリノコ川の支流、カロニ川に流れ込み、ギアナ高地をぐるりと回り込んで、北へ向かっており、ベネズエラ最大の川、オリノコ川になっていく。南に流れていながら、最終的にはそれより北の河口までめぐりめぐっているのは、地理的に興味深いことだ。
さて、標高が1500mを超えていると思うので、それほど暑くもなく、とても気持ちがいい。だから花も元気なのだろう。
ロッジの裏側に咲いていた花をひととおり眺めてきたので、今度は、入口側にまわってみる。
下の写真の川が入口になっていて、木の間を抜けていくと、ロッジの建屋がいくつか建っている。右側は、オーナーの家だと思う。
入口の右側の木は合歓の木だ。パライ・テプイへ行く悪路が始まる村サン・フランシスコ・デ・ユルアニにも、合歓の木がシンボルツリーのように植えられていた。
ちょうど花盛りだ。
入口の左側の木は、オトギリソウ科のクルシア・グランディフローラだろう。
もう1本、入口の左側に木がある。マロニエに似た花が咲いていた。この木と上の写真のクルシアはアラパンの滝にもあった。
雌しべが黄色くて、大きく、曲がっているという特徴がある。
ロッジ入口の右方向をみると、川の向こうに、ロッジオーナーの家が続いている。川の岸辺に護岸の石垣を積んでいる。ここまで手を入れているのはあまりみない。
川の上流方向にはなにもない。川の水はタンニンを含んでいて茶色だ。白い泡もみえるが、あれは多分サポニンだろう。植物の成分なんだそうだ。
川を超えて散歩する勇気はなかったので、また引き返す。このロッジのオーナーの家畜(鶏だろう)がピューマに狙われたこともあるというし、ここへ来る途中の休憩所でもアナコンダが人間を飲み込んだはなしを聞いたばかりなのだ。野犬は、みかけないが。
ロッジには私たちのグループしかいないようだ。車が私たちの4WDしか停まっていない。
長屋みたいなのがロッジ。ロッジの庭には、石の椅子やテーブルも置いてある。
キョウチクトウ科のアリアケカズラが地面まで枝を上して咲いている。
これは何の実だろう。
ひっそりとなにげなくランが咲いている。
カンゾウかな。
パイナップルの原種みたいだ。
そろそろ陽が昇りはじめた。
プヨプヨという蚊よりも小さい虫が目の周りを飛び回る。これに刺されると、3日後にかゆくなると言われていたので、防虫ネットまで持ってきたのに、かぶるのが面倒でかぶっていなかった。今までは刺されなかったが、カメラを構えて被写体をじっとねらっているときに、虫が手の指の間に入り込んで、何か所か刺されてしまった。ぽちっと黒い斑点ができるので、刺されたことがわかる。ここが、帰国後1週間ほどして猛烈にかゆくてふくらんでしまった。
陽が昇って、もやっと水蒸気があがりはじめたときが危ないのだ。
朝は、とうもろこし粉の生地を焼いたほっかほかのパンがとてもおいしい。
このロッジには2泊するので、スーツケースを整理する必要もなく、朝はのんびりできるのがうれしい。
パッションフルーツのジュースも珍しい。
陽が昇ってきて、花が輝き始めた。
オーナーの飼ってる鶏も元気いっぱいに走り回っている。鶏肉がおいしいわけだ。
旅行にきてもう何回、鶏肉を食べただろう、牛や豚よりうんとおなじみの蛋白源なのだ。
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